手か頭か | That's where we are

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the Church of Broken Pieces
(アメリカ救急医の独り言と二人言)

脳出血の後遺症のため

ER医のキャリアを50代初めに諦めた

後輩・同僚と出かけた夫

 

家にいるのがつまらないそうで

それなら保険会社の査定とか

臨床じゃない仕事でもしてみれば?と言うと

やはりERで臨床医として働くのが

諦めるにも諦めきれないらしい

 

体が思うように動かなくなり

車椅子に乗りながら、仕事を続けた

内科医を二人知ってるし

昨年亡くなったチャールズ・クラウトハマーの様に

車椅子に乗った精神科医にも会った

 

でも、片手、片足が思うように動かない

元同僚が内科・外科の混ざった様な

ER医の仕事をするのは無理で

つくづく潰しが効かない商売だなと思う

 

「そうだよねえ、ERと外科系は

頭と体と、どっちかが駄目になると

使えなくなるよね」

 

「そう言えば、僕が外科の研修医だった時にね」

 

医学校を出て、外科医になるつもりだった夫

外科研修医の一年目で、コレじゃない、と思い

ERに転科したのだが

 

「エレベーターのドアが閉まりそうになった時

さっと手を出して、ドアが閉まるのを

止めようとしたんだ」

 

すると、外科のアテンディングに

『お前、なにやってるんだ!』

と怒鳴られたという

 

『お前は外科医になるんだろう?

なら、手は大事にしなきゃ』

 

じゃあ、どうやってドアが閉まるのを

止めるのか?

 

を使うんだ

頭をドアの間に挟んで止めろ』

 

びっくりびっくりびっくりびっくりびっくりびっくり

 

 

まあ、考えないなら考えないで

やっていける人(犬)もいるからね

 

 

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