車名から学ぶ商標の決め方 | 知財を活用した「知財ポジショニング戦略」 徹底解説!

知財を活用した「知財ポジショニング戦略」 徹底解説!

仕組みやモノのアイデア権利化コンサルタント・弁理士 遠藤 和光

商標を登録した方がいいことは分かっていても

商標(商品名)をどうのように決めたらいいか

悩まれる方が多いと思います。

 

 

例えば、会社名(商号)を使った商標(社名商標)にするか、

商品を識別する商標(商品商標)にするか、

役務(サービス)を識別する商標(役務商標)にするかなど。

 

 

商品名は商品の種類や国(地域)によって違ってくる場合があります。

例えば、化粧品や被服だとフランス語風、

医薬品だとドイツ語風が業界の慣行になっています。

 

 

商標を決める場合に業界の慣行を考慮しなければなりませんが、

敢えて業界の慣行とは違うネーミングも目立っていいかもしれません。

 

 

車業界だと国やメーカーによって違っているようです。

例えば、車名をハウスマークと数字、ローマ字等の組合せとしたり、

ペットネーム(個々の商品名)としたりしています。

 

 

 

<メルセデス・ベンツの場合>

メルセデス・ベンツの場合、

以前は車名に社名の「ダイムラー」を使っていましたが、

硬い響きがあったために「メルセデス」に変更しました。

「メルセデス」はダイムラー車のディーラーの経営者の娘の名前です。

日本では「MERCEDES」、「MERCEDES BENZ」などが

商標登録されています。

 

 

社名が簡単な名称のために商標登録され難い場合や

商品(役務)の名前としてふさわしくない場合など、

社名を商標として無理して使う必要はないと思います。

 

 

ダイムラー社は車名を「メルセデス・ベンツ+ローマ字」で構成し、

メルセデス・ベンツAクラス、メルセデス・ベンツCクラスのように

ローマ字で識別しています。

 

 

車名のうち要部の「メルセデス」を商標登録すれば、

「メルセデス+α」は「メルセデス」に類似すると判断される可能性が高いため、

第三者は使用できなくなります。

 

 

 

 

<BMWの場合>

日本では「BMW」(登録428653)などが

Bayerische Motoren Werke AG

バイエリシエ・モト-レン・ウエルケ・アクチエンゲゼルシヤフト社

(バイエルン発動機製造株式会社)により商標登録されています。

車名は社名の頭文字から構成されています。

 

車名を「BMW+数字」で構成し、

BMW1シリーズ、BMW2シリーズのように

車名を数字で識別しています。

これで排気量やタイプが分かります。

 

車名のうち要部の「BMW」を商標登録すれば、

「BMW+数字」は「BMW」に類似する

と判断される可能性が高いため、

第三者は使用をできなくなります。

 

 

 

 

<トヨタの場合>

トヨタの場合、

「AXIO」(登録4145763)、「FIELDER」(登録4445994)

「RUMION」(登録5045610)のようにペットネーム(愛称)

を商標登録しています。

 

トヨタの場合、ペットネームを包括するファイミリーネーム

「COROLLA」(登録736215)も商標登録しています。

 

車名が増えてくると、ファミリーとしてまとめる必要が出てくるため、

ファイミリーネームも商標登録しておくことは有効だと思います。

 

 

 

以上で商標の決め方がだいたい理解できたでしょうか?

今回の話しを含めて商標に関して小冊子を作りました。

小冊子は下の方で案内していますので、

ダウンロードしてご活用ください。

 

 

 

 

※追伸

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