(新)Nothing happens to me.

科学には人間を理解することが絶対にできない理由がある

「ものを捉える=状況把握をする」を確認する(3/3)

*医学の言うことはみんな嘘第5回


 いま確認しましたことをまとめましょう。


ものを捉える」とは「状況を捉える」ということですけど、その「状況を捉える」にはつぎの3つがあるとのことでしたね。

  • ①状況が今どんなか知る。
  • ②状況が過去そのときにどんなだったか把握する。
  • ③状況が将来のそのときにどんなか予想する。


 そしてこの3つをみなさんはふだんいつも同時に、「状況把握というかたち(αとβをすること)でやり遂げているということでしたね。

  • α.現在までの状況の推移を把握すると同時に、
  • β.その把握したところをもとに、現在後の状況の推移を類推する。


 したがって、こう言えますね?


状況を捉えるとは状況把握をする」ということである、って?


 なら、こういうことになるじゃないですか。


 あんパンであれ、俺の身体であれ、みなさんの脳であれ、音であれ、匂いであれ、味であれ、俺の過去体験記憶像や、みなさんの未来体験予想像であれ、何であれ、ものを捉えるというのは「状況を捉える」ということ、すなわち「状況把握をする」ということである、って。だが、医学はひとを捉えようとする際、「状況を捉え」ようとはしない(そのひとが渦中にいる状況を捉えようとはしない)。つまり、「状況把握」をしようとしない。代わりにひとの身体に起こる出来事を一点のせいにするんだ、って?


 ついに、みなさんとお別れするときがやってきました。


 冒頭で、医学の言うことはみんな嘘であると失礼にも言い放ち(ただし、支障のない嘘もたくさんあるだろうと付け加えるのを忘れませんでしたね)、そう言う理由として、矢継ぎ早に俺、つぎの3つをあげましたね。

  1. 医学は健康と病気の定義(治るの定義)に失敗している。
  2. 医学は身体を機械と見誤っている。
  3. 医学は誤って、身体に起こる出来事を一点のせいにしている。


 で、順にこの3つを確認してきましたね。


 果して、医学の言うことはみんな嘘だと言うと言いすぎになるのでしょう、か?


 それでは、みなさん、ごきげんよう。つぎにお送りのする予定である、短編集『統合失調症と精神医学の差別』で、1番「医学は健康と病気の定義に失敗している」を、症例なるものをとりあげながら、ねちっこく見ていくつもりにしていると最後にもう一度お知らせしながら、お別れです。


(下の記事は、その短編集の予告編です。本編は10月頃に、と以前書きましたが、どうやら2019年11月以降にズレこみそうなイキオイです。俺の言うことも嘘ばっかりですね...)






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2024年4月3日に文章を一部訂正しました。


*今回の最初の記事(1/3)はこちら。


*前回(第4回)の記事はこちら。


*それ以前の記事はこちら。

第1回


第2回


第3回


*このシリーズ(全5回)の記事一覧はこちら。