TVで紹介されるのは、真面目に、ていねいに、一生懸命介護をしている人ばかりだ。まあ、いい加減な介護は、TVには出せないだろうけど。

 

 

私がババモンの世話をしようとすると、いちいちババモンに拒否され、おかしなことばかり言われ、私もイライラして無駄な反論をし、ババモンも腹を立て、余計関係が悪くなってしまう。

 

ババモンも、「何で娘にそんなにえらそうに言われなあかんねん!?」と機嫌が悪くなる。私も、「ついイライラ口調になって悪かったな」と反省する。落ち込んで暗い夜になる。

 

もう「がんばらない」のが一番なのだ。自分に「もういいや。がんばらんとこ」と、事あるごとに言い聞かせているのだ。多少不潔でも何でも、死なへんわ!

 

 

ババモンの骨折の痛みがましになるにつれ、またいつもの私の悩みが復活した。

 

ババモンの関心が自分の痛みだけに向いていたときはおさまっていた、万年愚痴と、いつもの口撃。つまらなさ1000%の無限ループの会話。

 

それに、動けないときは、ババモンが家にいない、ってことはなく安心だったが、少し動けるようになると、

 

ババモン「歩かんと、寝たきりになる」

 

と、一度近所のスーパーに出かけ、暗くなっても帰ってこなかった。大体、時間の感覚がなくなっているから、もうすぐ暗くなるというような夕方に、家を出るのだ。秋になると日が暮れるのが早いから、私も心配になる。「そのうち帰ってくるやろうから、もうほっとこ」と思いつつ、やっぱり探しに行ってしまう。

 

ババモンが1人で出かけるときは、肌着やリハパンがはみ出て見えているような状態で外を歩いていることが多い。迎えに行って、そういうのを見かけると、情けなくなる。でも、ババモンに指摘しても機嫌が悪くなるだけだし、とても言えない。

 

一日何度もババモン宅に行って、ババモンのズボンを引き上げ、身だしなみを整えて、いつでも外に出られるようにしてあげるべき? 無理無理!

 

 

でも、ババモンも、自分の好きなようにしていたいのは当然だ。私が口を出し、手を出すほど、お互いイライラして、ババモンとの関係は悪化する。ある程度「もうどうでもいいや」と思わないと、私ももたない。

 

私が長丁場の介護を切り抜けていくために、「がんばらない娘」になろうとしているのを、世間さまに許してほしい。

 

 

 


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