2019年 新しい自動運転車の特集コラム | マレーシア・ペナンの楽しい暮らし方

マレーシア・ペナンの楽しい暮らし方

MM2Hビザを取得し、ペナンにて楽しく暮らしながらマレーシアの情報を伝えたいと思います。

 今月の8日~11日にアメリカ・ラスベガスで世界最大級の家電見本市「CES 2019」が開催されました。各メーカーによる次世代のコンセプトカーなどが展示され、続々とWebニュースが発信されています。今回も私が気になったニュースをピックアップして、簡単に紹介していきたいと思います。

 

 新しい車を見る前に、自動車の運転をコンピューターにどこまで任せることができるか、自動化されているシステムを6段階に分けた定義の「自動運転レベル」について説明します。それぞれの重要なポイントに下線を引きました。

 

 

 現在は安全装備として、「レベル2」に該当するトヨタのToyota Safety Sense、ホンダのHonda SENSING、テスラのAutopilotなどの自動運転システムが既に販売されています。

 日本政府は高速道路エリアでの「レベル3」を2020年に実用化する方針です。

 

 テスラの自動運転車が夜間に走行中、突然車道にブタが飛び出してきて、間一髪で当たらずに急停止した動画を見つけました。

 暗闇の中にいるブタが姿を現す前に、カメラが障害物として検知しているのか、あらかじめ車両は左に車線変更しています。

 

 

 隣の車線にトラックが走っていた場合、また別の事故が起きる可能性もありますが、対向車がいないこともソフトウェアが認識していたのでしょう。自動運転車ならではの素早い対応です。




 現在はトヨタ・日産・ホンダ・アウディ・BMW・テスラ・ボルボなどの大手メーカーに、Googleの子会社であるWaymoなどのIT企業が、独自に自動運転車のソフトウェアを開発しています。

 

 トヨタ自動車はCES2019のステージで、「開発中の自動運転技術を他社に提供する」と発表しました。PCやスマートフォンのように、自社のソフトウェアが世界中(各メーカーが製造している自動車)に搭載・普及することになれば、これから新しい自動運転車を開発する主導権をとることにもなります。

 

 実際に行われた自動運転車の公道テストを動画で見てみると、カーブを曲がり切れずに隣の車線まではみ出してしまう、走行中にガタガタと車体が揺れる、またそのブレから高速道路の真ん中でスリップを起こしてしまったなど、技術的なアクシデントが起きています。

 

 地球400周分の公道試験など、とても厳しいテストを重ねて実用化・販売された後は、その自動運転車のオーナー達による「乗り心地が良くて安心できる」という評価や、批判を含むレビューに口コミが消費者の関心を引き寄せることでしょう。

 

 日本の警察庁は2020年の道路交通法改正により、自動運転中にスマートフォンの電話やEメール、お弁当を食べる、テレビを見るなどの「ながら運転」を認める法案を発表しました。レベル3の条件と同じく高速道路限定で、すぐに運転を引き継げる姿勢のみでの容認となります。

 後部座席の荷物をガサゴソ探しているような恰好で見つかれば、普通乗用車と同様に、6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられます。

 

 

 この改正案は、北海道からフェリーに乗って、東京まで魚介類の冷凍運送といった長距離トラックも視野に入れているのでしょうか。

 一方、マレーシアではタクシーのドライバーもよく運転中にスマートフォンで電話しています。トラックのハンドルを握りながら屋台の料理を食べている人も見かけました。

 

 2017年4月から約1年間、神奈川県藤沢市で「ロボネコヤマト」の実証実験を行われました。インターネット関連企業のDeNAとヤマト運輸による新しい宅配サービスのプロジェクトです。スマートフォンのアプリを利用した配達時間の指定と認証で、車内に設けられたロッカーから荷物を受け取ることができます。期間中は専任ドライバーが乗車していました。

 

 

 またお買い物代行サービスとして、インターネット上で購入したお店の商品を運んでくれる「ロボネコストア」も開発しています。

 利用者アンケートによると「10分単位で指定できる」、「誰ともやりとりせずに受け取れる」などが、今後も利用したい理由として挙げられました。




 ドイツのタイヤ・自動車部品メーカーのコンチネンタル社はCES2019で、自動運転EV(電気自動車)とロボット犬を組み合わせた配送システムを発表しました。

 

 

 〇公式サイトからPress Releaseより

 

 他にもアメリカ・ロサンゼルスで自走型ロボットが指定の場所まで荷物を届けてくれる、ポストメイツ社による「Serve」が今年中に稼働する予定です。

 

 

 かわいいロボットが注文した商品を家まで運んできてくれる。自走ロボット配送するサービスが開始される(アメリカ)

 〇カラパイア

 

 歩道を走行するロボットは(興味本位で)第三者から攻撃を受ける、盗難被害に遭うといったことも考えられますが、人間がちょっと外に歩いて受け取った方が、ずっと時間を短縮できるのではないのかなと私は思います。

 仮にロボットが荷物を運んだままどこかに消えてしまった場合、さらに配送時間が遅れることになりますね。

 

 東京の羽田空港では2019年1月15日から25日までの間、自動運転バスの実証実験が制限区域で行われます。「レベル3」のバスが第2ターミナル付近を走行し、このプロジェクトにはソフトバンクのSBドライブが携わっています。

 

 

 羽田空港内で自動運転バス実用化に向け NEC、ANA、SBドライブらが1月15日から実証実験

 〇ロボスタ -ロボット情報WEBマガジン-

 

 2017年に東京・丸の内で、SBドライブによるハンドルの無い自動運転シャトルバスがお披露目されています。ただ、その実証実験ではカーブを曲がることはなく、直線の往復のみでした。昨年のニュースでは、日本の企業時価総額1位のトヨタと、2位のソフトバンクが提携することを発表しています。

 

 現在は日本各地で試験的に自動運転バスが走っていますが、どの実験も公道を走るのに、ゆっくりと時速30kmまで抑えられているので、本格的な運行はまだ先になりそうです。

 

 〇ニュースに出てくる用語:「MaaS・マース」(Mobility-as-a-Service)

 「サービスとしての移動性」という意味で、自家用車を持たずに使いたい時だけお金を払って利用するサービスのこと。スマホアプリを活用した個人間でのレンタカー、電車やバスにサイクルシェアの予約、まとめて決済など、街の移動を全体的にカバーするネットワークサービスになります。

 

 スイスのリンスピード社はCES2018で、新しい形の自動運転EVコンセプトカーを発表しました。タイヤの着いたシャシーからボディを脱着できる仕組みで、商用トラックの荷台や乗用のプライベートスペースを載せ替えることができます。

 

 

 〇公式サイトからRINSPEED SNAPより

 

 パナソニックは2018年10月、創業100周年を記念した展示会で、「レベル4」以上に対応する箱型の自動運転EV、SPACe-C(スペイシー)を公開しました。こちらも用途に合わせてキャビンを着せ替えることができるコンセプトカーで、早ければ2021年の実用化を目指しています。

 この先も電気自動車の開発競争がさらに激しくなることでしょう。

 

 

 自動運転EVのコンセプトカー パナが東京で100周年記念展示会

 〇産経ニュース

 

 下の写真はスターバックスのミニトラックとカフェの小型キッチンカーです。商用車のメリットとして、ロゴマークを乗せた車体は街頭広告にもなり、宣伝効果が大いに期待できます。

 

 

 

 McDonald'sならマックシェイク専門店をイベント会場に持ってくるど、ドライバーを必要としない、小さな販売店を開くことができそうです。

 私は実際の写真を見比べて、コンセプトカーも天井の高さがもっと欲しいかなと思いました。

 

 自動運転車による死亡事故も起きているので、全ての自動車関連メーカーが慎重に、着実に開発を進めています。

 東京オリンピックの期間中は限定エリアでの自動運転シャトルバスが運行するかもしれません。

 

 昨年もこの時期にブログで自動運転車について簡単に書きました。リンクを繋げているので、2018年→2017年→2016年と辿り着きます。

 実際に見たことがない、未来のクルマを調べながら自分で考えつつ文章にまとめるのも大変でした。

 →「新しい自動運転車についての話

 昨今の自動車業界は「100年に1度の大変革時代」と言われています。次回も記事に書くことができれば嬉しく思います。最後までお読み頂いただきありがとうございました。

 

 

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