東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

中学入試問題R2(16)[筑波大附属駒場中]

2020-02-20 11:25:06 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、令和2年度筑波大附属駒場中の問題です。

問題は、
「次の問いに答えなさい。

(1) 1個50円の品物A、1個100円の品物Bをそれぞれ何個か買ったところ、代金は1000円でした。A、Bを買った個数の組み合わせとして考えられるものは何通りありますか。
ただし、どの品物もそれぞれ少なくとも1個は買うものとします。

(2) 1個50円の品物A、1個100円の品物B、1個150円の品物Cをそれぞれ何個か買ったところ、代金は700でした。A、B、Cを買った個数の組み合わせとして考えられるものは何通りありますか。
ただし、どの品物もそれぞれ少なくとも1個は買うものとします。

(3) 1個47円の品物X、1個97円の品物Y、1個147円の品物Zをそれぞれ何個か買ったところ、代金は1499円でした。X、Y、Zを買った個数の組み合わせとして考えられるものは何通りありますか。
ただし、どの品物もそれぞれ少なくとも1個は買うものとします。」
です。

品物A、Bを買った個数をそれぞれa、b(a、bは1以上の整数)とすると、
50a+100b=1000
が成り立ち、これを整理すると、
a+2b=20
です。

これと、 a≧1 から
a=20-2b≧1
になり、右側の不等式を整理すると、
2b≦20-1=19
で、このとき、bは1以上の整数なので、
1≦b≦9
です。

したがって、A、Bを買った個数の組み合わせは 9通り で、これが(1)の答えです。

[aとbの組(a,b)は、(2,9)(4,8)(6,7)(8,6)(10,5)(12,4)(14,3)(16,2)(18,1)です]

次に(2)です。

品物A、B、Cを買った個数をそれぞれa、b、c(a、b、cは1以上の整数)とすると、
50a+100b+150c=700
が成り立ち、これを整理すると、
a+2b+3c=14               [1]
です。

これから
3c=14-a-2b≦14-1-2=11
になり、このとき、cは1以上の整数なので、
1≦c≦3
です。

ここから、cで場合分けします。

c=1の場合
[1]から
a+2b=11
です。

これと、 a≧1 から
a=11-2b≧1
になり、右側の不等式を整理すると、
2b≦11-1=10
で、このとき、bは1以上の整数なので、
1≦b≦5
です。

したがって、A、B、Cを買った個数の組み合わせは 5通りです。

c=2の場合
[1]から
a+2b=8
です。

これと、a≧1 から
a=8-2b≧1
になり、右側の不等式を整理すると、
2b≦8-1=7
で、このとき、bは1以上の整数なので、
1≦b≦3
です。

したがって、A、B、Cを買った個数の組み合わせは 3通りです。

c=3の場合
[1]から
a+2b=5
です。

これと、a≧1 から
a=5-2b≧1
になり、右側の不等式を整理すると、
2b≦5-1=4
で、このとき、bは1以上の整数なので、
1≦b≦2
です。

したがって、A、B、Cを買った個数の組み合わせは 2通りです。

以上から、A、B、Cを買った個数の組み合わせは、10(通り) で、これが答えです。

[a、b、cの組(a,b,c)は、(1,5,1)(3,4,1)(5,3,1)(7,2,1)(9,1,1)(2,3,2)(4,2,2)(6,1,2)(1,2,3)(3,1,3)です]

最後の(3)です。

品物X、Y、Zを買った個数をそれぞれx、y、z(x、y、zは1以上の整数)とすると、
47x+97y+147z=1499        [2]
が成り立ちます。

ここで[2]を
50(y+2z)+47(x+y+z)=1499
とし、左辺の2番目の(  )を移項すると、
50(y+2z)=1499-47(x+y+z)  [3]
になります。

このとき、y+2z≧3 から
150≦1499-47(x+y+z)
になり、これを整理すると、
47(x+y+z)≦1499-150=1349
→ x+y+z≦28
です。

したがって、
3≦x+y+z≦28               [4]
です。

一方[3]の左辺が10の倍数であることから、47(x+y+z)の一の位の数は9で、したがって、x+y+z の一の位は7になり、すると[4]から、x+y+z の候補は、7、17、27 です。

次に[3]の両辺を2倍して、
100(y+2z)=2998-94(x+y+z)
とすると、左辺が100の倍数であることから、94(x+y+z) の下2桁の数は98で、上記の x+y+z の候補のなかでこれを満たすのは 17 だけなので(94×7=658、94×17=1598、94×27=2538)、
x+y+z=17                 [5]
になります。

ここで[5]を[3]に代入すると、
50(y+2z)=1499-47×17=700
→ y+2z=14   
です。                      

これと、y≧1 から
y=14-2z≧1
になり、右側の不等式を整理すると、
2z≦14-1=13
で、このとき、zは1以上の整数なので、
1≦z≦6
です。

したがって、X、Y、Zを買った個数の組み合わせは 6通り で、これが答えです。

[x、y、zの組(x,y,z)は、(9,2,6)(8,4,5)(7,6,4)(6,8,3)(5,10,2)(4,12,1)です]

(3)は、
・[2]から、1≦x≦26、1≦y≦13、1≦z≦9 → 3≦y+2z=P≦31、x+y+z=Q
・[3]から、 50P+47Q=1499
・互除法を使って、50×484+47×(-483)=1499 を求め、上式と辺々を引いて、
 50(P-484)+47(Q+483)=0 → P=47k+484
・3≦P=47k+484≦31 → P=14 (k=-10)
とするのが一般的解法です。

簡単な問題です。

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