つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

時空を超えて飛び続ける船。~宇宙戦艦ヤマト。

2019年05月18日 09時08分19秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載、第百十弾は「宇宙戦艦ヤマト(ファースト)」のメインキャラ達。

茫漠たる星の海。
物哀しいメロディとソプラノのスキャット。
唸りを挙げて突進してゆく遊星爆弾の目標は、赤く変色した地球。

『無限に広がる大宇宙。 静寂な光に満ちた世界。
 死んでいく星もあれば、生まれてくる星もある。
 そうだ、宇宙は生きているのだ。
 我々の太陽を含む大銀河系もまた生命に満ち溢れているのだ。
 しかし、我々の地球は、今、その最期の終末の時を迎えようとしていた。
 海は蒸発し尽くし、地上の全生命は死滅した。
 人類は僅かにその生存圏を地下に求めて、細々と生き延びているのだった。
 その地球をあざ笑いながら冷酷に見ている目が、宇宙にある。
 わが銀河系を隔たること14万8000光年。
 大マゼラン星雲の太陽系サンザー、その第8番惑星ガミラスこそ、
 今、地球を滅亡に追いやろうとしている悪魔の星なのだ。』

そんなナレーションと共に放映が始まったのは、昭和49年(1974年)秋。
緻密にして精細なメカ描写と、壮大で骨太な設定。
それまで見慣れたSF物とは一線を画していた。

太平洋戦争末期に沈んだ大戦艦を隠れ蓑に生まれ変わった、宇宙戦艦。
光速を超える速度と、艦首の砲(おおづつ)をはじめとした強力な火器を備える。
ヤマトに与えられた使命は、僅か一年以内に29万6千光年を長躯往復し、
「放射能除去装置・コスモクリーナーD」を持ち帰る事。

人類を救うべく「ノアの箱舟」に乗り込んだクルーは、
冷静沈着な歴戦の勇士「沖田 十三」。
熱血漢の戦闘班長「古代 進」と、その親友で舵を預かる「島 大介」。
冷静沈着な工作班長「真田 志郎」。
艦内唯一の女子で、切れ長スリムな“零士式美人”「森 雪」。
酒浸りだが腕は確かな医師「佐渡 酒造」。
妙に人間臭い分析ロボット「アナライザー」。

異星人側も多彩だ。
ダンディで冷酷な「デスラー総統」。
腰ぎんちゃくの「ヒス副総統」。
ガミラスの英雄で男気に溢れた「ドメル将軍」。
辺境で孤軍奮闘する冥王星前線基地司令官「シュルツ」。
やはり典型的な“零士式美人”「スターシャ」&「サーシャ」姉妹。

既存アニメの常識を超えた群像劇。
原作のないオリジナル。
フルオーケストレーションのサウンドトラック。
「宇宙戦艦ヤマト」は、色んな意味で新しかった。

そして、新しい故に困難も多い。

まだ専門誌発刊以前であり、インターネット誕生以前。
プロモーションは十分とは言えず、その世界観の浸透には時間がかかる。
当時の少年たちは、圧倒されつつ口をあんぐりと開け、 
ブラウン管に向き合っていた。
毎回、番組のラストに入るナレーション・・・
『人類滅亡の時と言われる日まで、あと〇〇日しかない。』
破滅へのカウントダウンを聞きながら、
固唾を呑み、ヤマトの旅を見守っていたのだ。

やがて、社会がその魅力に気付く。
劇場映画化、小説・漫画化、交響組曲・ドラマ編のレコード化、
キャラクターグッズ展開など、人気沸騰。
ヤマトブームをキッカケに、アニメは文化になった。
日本のアニメ史は、ヤマト以前と以後に分類される。
・・・と言って差し支えないだろう。

もちろん、受け手の好き嫌いはある。
重箱の隅を突けば、粗も多い。
だが、現在50歳代を迎えた方々、取り分け男性にとって、
「宇宙戦艦ヤマト」は、ある種“特別な作品”ではないだろうか。


さて、度々、拙ブログに掲載しているとおり、僕は競艇ファンである。
国内競艇場の数は24。
その最南端(で最西端)に位置するのが、長崎県の「大村競艇場」。
開業は昭和27年(1952年)の最古参でもある。
昨年、オールナイターに踏み切り“発祥地ナイター”と銘打って開催中。
時間変更に伴って、個人的にも、大村で張る機会が増えた。
そして、最近、気になる取り組みが始まる。

『ボートレース大村では、ナイター2年目となる令和元年に、
 全国のお客様へ発祥地ナイターの周知及び売上拡大を目的として、
 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202」がPR大使に就任し、
 様々なタイアップを行います。』
・・・との事だ。

数年前からヤマトのリメイクが盛んな事は知っている。
昭和生まれには、懐かしく、嬉しい限りだが、一般的な認知・人気はどの程度?
ま、何にせよ、競艇の楽しみが1つ増えた。

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