匂いが独特のエビの魚醤「マムトム」は、どこへ行けば味わえる？（注意事項もあり） : ハノイでまったり生きてます(ΦωΦ)

　こんにちは。今回は、エビの魚醤「マムトム（mắm tôm）」についてご紹介します。ハノイでは、ベトナムの代表的な調味料「ニョクマム（nước mắm）」に負けずによく使われています。

　マムトムはエビを発酵させて作られており、ほのかなエビの味と香りの中に、日本の塩辛のような独特の風味があります。そして、最大の特徴はその「ちょっとクサイ」匂い。まあ、納豆と同じで、食べ慣れれば癖になるんですが(^_^;)

＜マムトムの準備＞
　ここで、マムトムの食べる前の準備について。出てきたら、まず箸で激しくかき混ぜてください。納豆と同じく、空気を含ませると、マムトムの匂いがさらに広がります。また、ライムなどがあれば絞り入れると味がまろやかになります。
　さて、観光客の方はどうすればこのマムトムを味わえるでしょうか？？　

１、ブンダウ・マムトム

　観光客の方がマムトムを味わいたいと思えば、一番簡単なのが「ブンダウマムトム（Bún đậu mắm tôm）」を食べに行くことです。ブンダウは、揚げ豆腐をメインに、さつま揚げやハム、豚肉の薄切りを、麺の「ブン」と一緒に食べる料理で、お店はハノイ中にあります。基本的には具にも、ブンにも味がついていないので、付けて食べる調味料が重要です。ブンダウ・マムトムは、料理名に”マムトム”と入っているだけあって、すべての具にマムトムを付けて食べます。あっさりした味のブンを、マムトムの塩辛さがぴりりと引き締めます。エビの風味も、ブンや揚げ豆腐にすごく良く合います。

＜ブンダウ・マムトムの注意事項！＞
　「Bún đậu」とだけ書いてあるブンダウのお店では、調味料がニョクマムや、ベトナム醤油（nước tương）ことがあります。頼めばマムトムもあることがほとんどですので、カタカナ発音でかまいませんから「マムトム（mắm tôm）」と頼んでください。また、店名に「ブンダウマムトム（Bún đậu mắm tôm）」と書いてあるお店でも油断してはいけません。外国人は「マムトム」が苦手な人が多いので、店員が気を利かしてニョクマムに変えてくれることがあります。ブンダウのお店に入って注文する時、「マムトム！」と必ず言ってください！！

２、ブンダウピザ

　これはちょっと変化球なのですが、１の「ブンダウマムトム」が乗ったピザ『Vietnamese Bun Dau Pizza』です。有名ピザ店「Pizza 4P's」でだけ食べることができます。まあ、変わり種ピザなんですが、ちゃんとマムトムの味と香りもして、美味しいのです（´∀｀*)　このお店なら、ベトナム水牛モッツアレラチーズと一緒に、マムトムも味わえちゃいます。

３、揚げ豆腐

　ブンダウの揚げ豆腐もそうですが、普通の揚げ豆腐（đậu rán）の定番調味料も、マムトムです。ベトナム生ビールを出す「ビアホイ（bia hơi）」へ行けば、揚げ豆腐は必ずあります。揚げ豆腐を頼めば大抵はマムトムが付いてきますが、まれに違う場合もあるので、これも注文するときに「マムトム！」と頼んでください。

４、豚のモツ

　ハノイでは、豚のモツをよく食べます。モツのお粥（cháo lòng）は、朝の定番料理のひとつです。そして、そういったモツのお店で食べられる”茹でた豚のモツ（Lòng heo luộc、Lòng lợn luộc）”に、よくついてくる調味料がマムトムです。ほのかに甘みのあるモツに、塩辛いマムトムを付けると、より甘味と旨味が引き立ちます。モツのお店は、ハノイにもそこそこありますので、比較的マムトムを味わいやすいです。

５、茹でた豚肉（の薄切り）

　この「茹でた豚肉の薄切り」から、ちょっと観光客の方には食べるのが難しくなります。家庭料理で出てくることが多いため、コムビンザン（ビュッフェ式食堂）にあったりもしますが（ただし、コムビンザンにはマムトムはないことが多いです）、レストランなどにはほぼありません。これも、モツの時と同じくマムトムが肉の旨味を引き立てますし、その塩辛さでご飯が進みます。

６、小茄子の漬物

　小茄子の漬物（cà muối）も、マムトムを付けて食べることが多いです。しかし、この組み合わせだけは不思議です。決して不味いわけではないのですが、しょっぱい漬物に、塩辛いマムトムを付けて食べなくてもいいと思うのですが(^o^;)　

７、犬の肉
写真は無しで。これも、よくマムトムと組み合わせる料理の一つです。

８、注意！春巻きにマムトムをつけようとすると…

　ベトナム名物と言えば生春巻きや、揚げ春巻きですよね！　レストランでいろいろな料理を頼むと、それぞれの料理の調味料が、複数出てくることがよくあります。その調味料の中にマムトムがあったので、生春巻きをマムトムに付けてっと……。「ダメ！！」と、複数のベトナム人の友人に全力で止められました(^_^;)　えーーー、いいじゃん。個人の好みじゃん。と思いましたが、日本で言えば外国人が刺身にソースを掛けようとしたっていう感じでしょうかね(；´Д｀)　それなら、私も全力で止めますもん。揚げ春巻き、生春巻きにマムトムを付けるのは、やめておきましょう。

　最後に。マムトムの美味しさに感動して、買って帰りたい人もいるかも知れません。マムトムは、どのスーパーでも簡単に買うことができます。ただ、日本へお土産にする際は、容器が未開封でも、ビニール袋を２重にして入れたほうがいいと思います。そうじゃないと、スーツケースの中がマムトム臭くなっちゃいますよ(^o^;)　ではでは。

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