前回

参考「「逆説の日本史24」を読みました |」

で予告した、

日本史真髄（小学館新書）【電子書籍】[ 井沢元彦 ] 価格：907円 (2019/3/10時点) 楽天で購入

に関する書評です。

この本、著者自身の紹介で、

いきなり「逆説の日本史」シリーズ全巻（今まで、24巻出でいます）

読むわけにもいかない人に、これ一冊で分かるように、

エッセンスをまとめた本。

とのことです。


なんで、

日本の歴史をコンパクトにまとめた、通史なのかな？

と、推測して、読み始めました。

つまり、これと似た感じの書籍ではないかと、想像したわけです。

日本国紀 [ 百田尚樹 ] 価格：1944円（税込、送料無料) (2019/3/10時点) 楽天で購入

さらに、「逆説の日本史」の愛読者にとっては、

当たり前のことが書いてあるとも。

私、このシリーズの愛読者なんで、全巻持って、読んでいます。

なんで、こんな気持ち（当たり前！）になるのかな？

と思いつつ、読み始めました。

参考 「日本国紀を読んでみました！」

でも、僕の読後感は、そういう感じでは、ありませんでした。

良い意味で、期待を裏切る良書でした。


歴史の事件のポイント、ポイントで、

日本人がどう考えたから、こういう事の成り行きになったのか？

が、きちんとわかるように書かれているのです。

で、その積み重ねが、歴史であることも。


大国主の国譲り神話、

鎌倉幕府の成立、

王政復古

どれをとっても、

他国にはあまり例のない、普通じゃ考えられない、

奇想天外な展開じゃないですか？

「あ、そういうことか！」

と、合点がいきます。


かつ、その理解のためには、

日本人の宗教を知る必要があるってことで、

それがまとめられているのです。


古来日本人を拘束する宗教として、

ケガレ忌避信仰

怨霊信仰

言霊信仰

儒教と朱子学

が、主にあげられており、その大きな影響のもと、

このような歴史を辿ったことが、述べられます。


また、現代日本人も当時の人々ほどではないにしろ、

相当程度、この拘束を受けていることも、わかりやすく述べられています。

だから、過去から現代に続く日本人の宗教観に基づく歴史分析に、

説得力があるのです。


確かに、「逆説の日本史」の愛読者にとっては、

当たり前のことなんですが、

これを当たり前にしたこと自体が、

井沢元彦さんの大きな功績であることが、良く分かります。


この書籍自体が、

著者自ら、「逆説の日本史」を連載しながら歴史研究をした成果を、集大成した。

という形の書籍になっています。

なので、コンパクトで分かりやすいです。


著者自身が、豆単（ふる！）作ってくれているようなもんです。

まあ、この本（豆単）、往年の受験生必携の、バイブルのような英単語集でした。

当時の雰囲気を纏めてるブログ記事を見つけたので、紹介しておきます。

参考「「赤尾の豆単」と「試験に出る英単語」」

「逆説の日本史」の愛読者も読んで見ると良いと思います。

触発されて、新たに考えたことも多くあるのですが、

それ書き始めると、また長くなりすぎそうなので、

それはまた、別記事として、まとめます。

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