青空ーすべてはバランス

「蛍の光」Auld Lang Syne

埴生の宿のこと当ブログに書きましたが、同じように明治時代に学校の音楽教材として「蛍の光」Auld Lang Syneがあった。
今でも日本人の心の中にいつもある。それに、別れの時の曲として、連絡船の出港時やお店の閉店時などには必ずこの曲が流れていた。もちろん学校の卒業式にも使われた。涙なくしてこの曲は語れない。

しかし、スコットランドでは準国歌とも言われ、大晦日の日に歌われるようだ。旧友と会い杯を交わし、昔の日々を思い出すという内容です。日本の歌詞とは全然違います。

この曲は、スコットランドの古い民謡に、ロバート・バーンズ(1759-1796)というスコットランドの詩人が詩をつけたもの。

日本の歌詞はこうです。

蛍(ほたる)の光(ひかり) 窓(まど)の雪(ゆき) 
書(しょ)よむ月日(つきひ) 重(かさ)ねつつ 
いつしか年(とし)も 杉(すぎ)の戸(と)を 
明(あ)けてぞ 今朝(けさ)は 別(わか)れゆく 

とまるも行(ゆ)くも 限(かぎ)りとて 
互(かたみ)に思(おも)う 千萬(ちよろず)の 
心(こころ)の端(はし)を 一言(ひとこと)に 
幸(さき)くと許(ばか)り 歌(うた)うなり 

筑紫(つくし)の極(きわ)み 陸(みち)の奧(おく) 
海山とおく へだつとも 
その真心は へだてなく 
ひとつに尽くせ 国のため 

千島のおくも 沖縄も 
八洲(やしま)の内(うち)の 守りなり 
至らん国(くに)に 勲(いさお)しく 
努(つと)めよ我(わ)が背(せ)恙(つつが)なく 

 

【歌詞の意味】


蛍の光や雪に反射して窓から差し込む月の光を使って
書物を読む日々を重ねていると
いつの間にか年月が過ぎ去っていき
今朝は杉でできた扉を開けてクラスメートと別れていく

ふるさとに残る者もふるさとから出るものも
今日限りでお別れということで
互いに思う何千、何万という
心の端々をたった一言
「無事で」とばかりに歌うのである

九州の果てであろうと東北の奥であろうと
海や山が遠く隔てたとしても
真心だけは場所に関係なく
ひたすらに力を尽くせお国のために

千島列島の奥も沖縄も
日本の支配下にある
日本の支配が届かない国には勇敢に
「仕事」をしてください男性のみなさん、どうぞご無事で

 

スコットランドの元の歌詞は次のとおりでした。スコットランドの言葉はカッコ書きで英語により表示しました。
また、私なりに訳してみました。

1

Should auld(old)acquaintance be forgot,
古き友は忘れ去られるものだろうか
And never brought to min'(mind)?
二度と心の中に思い起こすこともなくなるだろうか?
Should auld(old) acquaintance be forgot,
古き友は忘れ去られるものだろうか
And auld(old) lang syne!(old long since/ old times/ long long ago)
古きあの日々も!


Repeat:
For auld land syne, my jo(dear),
親愛なる友よ 古きあ
の日々のために
For auld lang syne,
古きあの日々のために
We'll tak(take) a cup o'(of) kindness yet,
変わらぬ友情に杯をあげよう
For auld lang syne!
古きあの日々のために


2

And surely ye'll(you'll) be(buy) your pint-stowp(cup),  
さあ、君はパイントをおごってくれるだろ!(スコットランドでは友人らで飲みに行くと一人づつみんなの分をおごり合うそうだ。pint-stowpはカップ約0.5リットルの分量の酒

And surely I'l(ll) be(buy) mine,
次は僕の番だ!
We'll tak(take) a cup o'(of) kindness yet,
変わらぬ友情に杯をあげよう
For auld lang syne!
古きあの日々のために

(Repeat)

3

We twa(two) hae(have) run aboot(about) the braes(slopes),    (slope=丘、山のふもとの小丘)
2人で丘を駆け巡り
And pu'd(picked) the gowans(daisies) fine,
デージー(ひなぎく)を摘(つ)んだね
But we've wander'd(wandered) mony(many) a weary fit(foot), 
やがて、僕たちは人生をさまよい歩き続け、足は棒のようだ
Sin auld lang syne.(old long since/ old times/ long long ago)
古きあの日々から

(Repeat)

4

We twa(two) hae(have) paidl'd i'(paddled in)  the burn(the stream) 
夜明けから夕食時まで、僕たち2人は小川でボート遊びをしたよね
Frae(from) morning sun till(until) dine(dinner time), 

But seas between us braid(broad) hae(have) roar'd(roared)
今では、僕たちを遠く隔てるこの海は荒々しくうねっている
Sin auld lang syne.
古きあの日々から

(Repeat)

5

And there's a hand, my trusty fiere(friend)!   
そう、ここにある!僕が信じる友の手がある!
And gie's(give me) a hand o' thine(of you)!
さあ、握手しよう!
And we'll tak'(take) a right gude-willie(good-will) waught(draught),
ともに喜びの盃を飲み干そう!
For auld lang syne.
古きあの日々のために

(Repeat)

 

 

 


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