お金に関する雑念(朝投稿チャレンジ35日目)

「部屋の状態を見れば、その人の頭の中の状態が分かる」とはよく言うが、その通りだと思う。こう言ったテーマの本を読めば、仕事ができる人の机はキレイ、という話に落ち着くのだが、研究者の机が散らかっているのも、ちょっと納得がいく。散らかっていると言っても、研究に関連した本や資料が積み上がっているイメージだ。いつも研究テーマのことを考えているから、ある瞬間に突然すごいアイデアを閃いたりする。見た目がキレイに片付いていればそれで良い、というわけでも無さそうなところが面白い。

私が目指したいのはそういう感じの「散らかった頭の中」なのだが、凡人には難しい。色々なことに興味が移ってしまって、一つのことに集中できない。Kindle で過去に購入した本の表示を眺めてみると、「ワン・シング 一点集中がもたらす驚きの効果」やら「ブチ抜く力」やら、過去にもどうやら同じことで悩んで本を読んでいた自分がいたようだ。

(与沢翼氏の怪しさが全開だったのは15年くらい前だろうか?)「秒速で一億円を稼ぐ男」としてメディアでも一時話題になった与沢翼氏。一つのことに集中するとすごい結果が現れるということを何度も見せつけてくる彼の言葉はやはり説得力が違うなぁ、と思う一方で、「安定基盤」の大事さを痛感せずにはいられない。私が尊敬するもう一人の男 ROLAND と与沢翼の共通点は、親がすごいお金持ちということ。これは、母親に見守られた子供が安心して「冒険」できることと同じだ。

私は思う。人間には小さい頃に植え付けられた「常識」や「スケール」があって、抗うことは難しい。与沢翼もローランドも、お金が無い(資産が無い)時代を経験しているとは言っても、脳内でその「お金が無い」状況をどのように捉えていたか?多分、一般庶民とは違うのではないか?普通の人は「億」という額にリアリティが無さすぎて、自分がその金額を手にしているイメージができない。「一億円で手に入れられるもの・体験できること」をリアリティを持って想像できなければ、それを手に入れる方法や道筋をどうやって想像できるだろう。多分、お金持ちの子供がお金持ちになりやすいのは、学歴を手に入れやすい環境ということに加えて、庶民とは違う情報を受信するための素地が出来上がっているということが大きいのではないか。

そんなことを考える一方、こちらの「お金の減らし方」という本を読むと、欲しいものを買うだけのお金があれば十分、という気になってくる。森 博嗣氏はアルバイト感覚で書いた小説がヒットして20億円程のお金を稼いだ小説家で、「全てがFになる」とか、「スカイ・クロラ」は私も耳にしたことがある。(スカイ・クロラは10年前に映画館で鑑賞したが、正直、ストーリーは覚えていない。)森氏は工学の研究者で、「家の敷地に鉄道を敷く」という趣味の実現のために小説を書いたという。そして、「欲しいもの」は予算の範囲内で買い、「必要なもの」はできるだけ買わないというルールで家庭を運営している。つまり「欲しいもの」が先にあって、そのためにお金を稼ぐのが正しい姿であって、その逆であったり、誰かに見せるためにお金を消費するのはおかしい、というわけだ。その通りだと思う。

 

やはり、お金に関する悩みを消すには「欲をなくす」のが手っ取り早い、ということだ。雑念をなくせば、心が迷うこともない。

しかし、ここまで書いてきて、私の頭の中はだいぶ散らかっていることが分かる。本当に欲しいものも分からず、お金を浪費しているのではないか?目的もなく、何となく仕事をしてストレスだけを溜めているのではないか?私が集中するべき「一つのこと」とは何なのか?

まずは凡人らしく、部屋の掃除から始めるのも良いかもしれない、と思いながら部屋を見渡すと、急にお腹が減ってきたような気になってくる。一点集中とはかくも難しい。

このサイトをフォローする!

About Author

コメントを残す