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『西郷隆盛はどう語られてきたか』 (新潮文庫) 文庫 – 2017/12/23

2018年08月17日 | 本と雑誌
相変わらず表紙の絵が秀逸です。印象に残ります。

『西郷隆盛はどう語られてきたか』 (新潮文庫) 文庫 – 2017/12/23
原口 泉 (著)
 
読了から時間が経ち、もう手元にない。肯定、否定あわせて国内外70人以上の政治家、作家などの西郷論を紹介しているが、著者が最も推していると、私が感じたのは、やはり同じ鹿児島出身の海音寺潮五郎の西郷論だ。
 
『西郷隆盛』第一巻(朝日新聞社刊)海音寺潮五郎著 2007/11/7 のあとがき  このブログ 2015年07月28日 | 本と雑誌
 
「私が西郷の伝記を書こうと思い立ったのは、私が西郷が好きだからです」←これはこのままで検索して、詳しく読むことができます。
が引用されていたが、本書を読んだあと、改めてこの言葉を読んで、その意味の深さに思いいたることができた。
 
私が西郷の伝記を書こうと思い立ったのは、私が西郷が好きだからです。理由を言い立てればいくらもありますが、詮ずるところは、好きだからというに尽きます。好きで好きでたまらないから、その好きであるところを、世間の人々に知ってもらいたいと思い立ったという次第です。
 伝記というものは、ほれこんで、好きで好きでたまらない者が書くべきものと、私は信じています。そんな者には厳正に客観視することが出来ないから、よい伝記は書けないなどという人がありますが、人間にはほれこまなければわからない点があるのです。「子を見ること親にしかず」という古語がありますね。親は子供を愛情をもって、生まれた時からずっと見ているから、長所・短所、誰よりもよく分かるという意味であると、私は理解しています。人間はそういうものなのです。ほれて書けないなどという人は、人間というものを知らないのです。単に公平であるというだけが取柄の伝記など、何になりましょう。
『西郷隆盛』第一巻(朝日新聞社刊)海音寺潮五郎著
 
 
これを読んで、本書70人のうちの否定的な西郷論の多くは西郷の圧倒的人気を
どこか認めているし、中にはその人気にあやかろうとして西郷を否定しているように見えてくるものある。そしてそれも西郷人気の奥の深さに取り込まれてしまうのであった。
 
そして時代さえも西郷を利用しようとして、そして西郷に取り込まれてしまう。70人もの西郷論をよく集めたものだと感心もした。
 
最近は海外でも西郷論が盛り上がってきているという。
 
 
 
 

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