re-tokyoの業務日誌

(株)東京住宅センターの店長が、日々の業務や出来事を心の赴くままに綴ります。

北京が「ペキン」でない不思議

2018-10-15 12:39:28 | 業務日誌
早速ですが「北京」と漢字で書いたら皆さんはどう読みますか。

「ペキン」ですよね。そう中国の首都です。

日本語読みで「ほくきょう」「ほっきょう」とは誰も言わないでしょう。


まあ読み方で分かる訳ですが、ペキンという読みは日本語ではないという事です。

「そりゃ中国語に決まってるだろう」とおっしゃるかもしれませんが、ビックリする事に中国語でもありません。

本来の中国語では、北京は「ベイジン」と発音します。実は英語でもこれに合わせて「ベイジン/Beijingです。


それじゃいったい「ペキン」とは何なんだ、という話になるのですが、調べてみるとかなり昔の中国南部の方言が由来になっているようです。


実は中国に関してこういったことはいくつかあります。


例えば日本でも有名な街、「香港」。

日本語では「ホンコン」ですが、これは中国語では「シアンガン」


日本語で「アモイ(厦門)」と呼ばれる街がありますが、これも「シアメン」


一方、「上海」は中国語でも同じ「シャンハイ」です。なぜだか少しホッとしますね。


地名を少し外れますがコメディアン、ナインティナインの岡村さんが以前出演した香港映画の「無問題」。

これを「モウマンタイ」と読みました。

しかし本来の中国語では「没問題」と書いて発音は「メイウェンティ」です。


これらはいずれも中国南方の言葉、広東語などに由来するそうです。


 中国は国土が非常に広大であるため、首都北京などのある北方と香港などの南方では、

ほぼ別の言語と言っていいほど言葉に違いがあります。

日本語を勉強した北方の中国人にとっては、「日本語の方がよほど理解できる」と言うほどの違いらしいです。

そのため北京で話される言葉をベースに「普通話/プートンフア」と呼ばれる全土に共通の「中国語」が公用語として第2次大戦後に決められました。


 とある中国通ビジネスマンのブログで書かれていたのですが、

特に南方に住む中国人にとっては、普通話は日常使う言葉と大きく違うため、「学校で勉強して覚える言葉」といってもいいそうです。

日本人が学校で英語を勉強する感覚ですね。

そのためそれぞれの学力や経験の違いによって普通話がうまく使える人と使えない人がいるそうです。

また中国は西部にやはり広大なチベット高原がありますが、そこに住む人ももしかしたら同じなのかもしれません。


私たちが日本で勉強する「中国語」はこの「普通話」になります。

中国人でも中国語をうまく話せない人がいるというのは、広大な中国ならではの話で非常に興味深いですね。



ちなみに中国の現在のトップ、習近平氏。

ほとんどのニュースでは「しゅうきんぺい」と漢字の音読みですが、

本来の中国語では「シージンピン」になります。