2025大阪万博を成功へ導く議論を | Tempo rubato

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アニメーター・演出家 平松禎史のブログ


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『さよならの朝に約束の花をかざろう』 http://sayoasa.jp/

10月26日より、Blue-ray/DVDが発売中です。

ブックレットで井上俊之さんと対談してます。こちらの中身も濃ゆいですよ〜〜。

 

BD・DVD発売を記念して「メモリアルブック」を刊行。

https://paworksshop.jp/shopbrand/ct36/

 

大ヒットオリジナル感動巨編!『さよならの朝に約束の花をかざろう』岡田麿里×橘内諒太スペシャルインタビュー

[前編]

https://v-storage.bandaivisual.co.jp/talk/104609/

[後編]

https://v-storage.bandaivisual.co.jp/talk/105256/

 


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先月24日、パリにて

2025年国際博覧会の開催地が大阪に決まりました。

 

55年ぶりの大阪万博です。

 

ボクは報道された翌日、さっそく記事を書きました。

書くたびに様々なことが想起されまして、4本にもなってしまった。

 

その1

https://ameblo.jp/tadashi-hiramatz/entry-12421479175.html

その2

https://ameblo.jp/tadashi-hiramatz/entry-12421549099.html

その3

https://ameblo.jp/tadashi-hiramatz/entry-12421917519.html

そして…

https://ameblo.jp/tadashi-hiramatz/entry-12422053371.html

 

なぜ、そこまで熱心に考えたのか?

 

1970年の大阪万博の時、ボクは7歳でしたが、家族で見に行ったのを覚えています。

初めて知る国々の個性豊かなパビリオンや、三菱未来館、太陽の塔、巨大なロボット…

子供には最高の「夢」の場所だった。

大人にとっても、日本の明るい未来を実感させる大イベントだったと思います。

 

各国のパビリオンを思い出しながら、あるいは写真を見ながら夢中で絵を描きました。

その経験がアニメーターになる源泉になっています。

 

経済成長していた頃の日本、個人的な思い出、これらはセンチメンタルな一面ではありますが、このような心持ちには経済や社会を前向きにしていく効果がある。

 

2020東京オリンピックと2015大阪万博は、過去の再現ではなく、

「明るい未来のはじまり」

にする必要があると考えたから、なのです。

 

+ + +

 

ところが、一連の記事を読んでいただければわかりますが、来る東京オリンピックや大阪万博には多大な懸念が存在します。(東京オリンピックはもはや消化試合のごとく…)

デフレ不況に陥らせた緊縮財政と緊縮を前提とした改革・規制緩和・グローバリズムの加速。

つまり、さらなるデフレ深刻化への道です。

 

元大阪府知事で元大阪市長の橋下徹氏が、予想した通り「大阪都構想」の復活を言いはじめた。

まさしく

「今だけ 金だけ 自分だけ」の ちっぽけな発想だ。

  (Front Japan桜 20分過ぎから https://youtu.be/6dZxBMUJgac

 

橋下氏の言う行政改革は、二重行政の廃止や合理化効率化といった緊縮財政そのものです。

何かの財源を得るために他の何かを削る。

この発想で、日本はデフレを20年にまで長期化させてしまったのに、その認識も責任感も反省もない。

 

大阪万博で大阪府民が行政への期待感が増大するのを利用して「都構想」実現を企む姑息。

さすがに、もう騙される大阪人はいないと思いますが、要注意です。

 

 

2015年の「都構想」住民投票を否決に導いた、藤井聡教授も懸念を表明しています。

都市計画や行政学を研究されている藤井教授ならではの適切かつ強力な懸念です。

 

【藤井聡】「大阪都構想」は万博成功に「重大な危機」をもたらす

https://the-criterion.jp/mail-magazine/m20181210/(表現者クライテリオン)

 

 

橋下氏は、自身の府政・市政を批判されると、決まって「行政をやったことがない者に何がわかるのだ」などと言い返してきますが、デフレ20年の間、行政の当事者こそが間違え続けてきたのですよ。

大阪府は都道府県別総生産で愛知県に抜かれて3位に落ちた。

人口流出・企業流出が止まらない。

 

長期的な視点で客観的に考える姿勢を萎えさせる、橋下氏の高圧的な物言いには、もはや騙される人はいないでしょう。

 

+ + +

 

近畿圏への外国人観光客が増えているそうですが、奈良県への観光客のうち大阪で泊まる客が5割超えだそうです。

奈良市の外国人観光客

県内宿泊わずか16% 「もっと情報発信を」 商議所調査 /奈良

https://mainichi.jp/articles/20180503/ddl/k29/020/394000c

有料記事なので全文を読めませんが、Googleのヘッドラインに以下の文章が見えます。

《外国人に宿泊地(複数回答)を尋ねたところ、京都(64・6%)、東京(59・8%)、大阪(58・5%)、広島(18・3%)》

 

こちらの資料で見てもアジア圏からの観光客は大阪市に宿泊する客が圧倒的多数です。

平成 29 年(2017 年)外国人客宿泊状況調査(年間集計)について

http://hellokcb.or.jp/info/pdf/03-20180228-toukei.pdf

 

アメリカと欧州では京都が上位に来るところがおもしろい。

やはり、アジア圏からは瀬戸内を経由して大阪〜京都へと交流してた古来からの意識があるのでしょうね。

 

大阪で観光客が増えているってのは、実際は京都・奈良のおかげってことだろうか?

 

 

大阪の財産は「人」

 

「関西を訪れた外国人旅行者等に対する 生声アンケート調査」報告書

http://www.kansai.meti.go.jp/7kikaku/26report/150511_namagoe_report.pdf

 

3年前のアンケートです。

大阪・京都・奈良でキーワード検索をすると、外国人観光客が「驚いたこと良かったこと」がわかります。

京都・奈良では、神社仏閣や自然に触れて感激されている声が多いのに対して

大阪では「人が情熱的」という声が目立ちます。

 

大阪をハブとして京都・奈良など関西圏の観光需要を支えている側面が大きい。

一方で、大阪そのものの魅力は相対的に落ちてしまっていることが懸念されます。

 

となれば

2025大阪万博を、「万博だけ」に終わらせず、大阪の復活につなげる意味は大きい。

情熱的な大阪人が潜在力を100%発揮できるように。

大阪に人と企業を引き戻すために。

 

 

大阪万博を成功へ導く議論

 

「財政問題がある日本」「少子化で経済成長できない日本」というに騙されず

 

緊縮財政を前提とした改革・規制緩和・グローバリズムの呪縛から解き放たれ

 

 

経済成長(所得増大)へとつなげる大きな契機にできるのです。

 

 

自国通貨を持つ日本に財政問題はない。

緊縮財政から財政拡大路線への転換が必要だ。

そのためにも、消費税増税は凍結・減税を。

 

この認識を広げましょう。

 

 

10%増税で、「日本の没落」は決定的になる。

 

 

 

 

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