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放送から20年、「彼氏彼女の事情」Blu-rayBOX 3月27日発売。
BOXイラストを描き下ろしました。
http://king-cr.jp/special/karekano_bdbox/
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コミックナタリー
※宮沢雪野役 榎本温子さんインタビュー
【特集】アニメ「彼氏彼女の事情」宮沢雪野役・榎本温子インタビュー
https://natalie.mu/comic/pp/karekano
Web Newtype
※鷺巣詩郎さんインタビュー
「彼氏彼女の事情」Blu‐ray BOX発売!鷺巣詩郎インタビュー「『カレカノ』は映像作家・庵野秀明と音楽がスパークしている作品」
https://webnewtype.com/report/article/185027/
リスアニ!WEB
※鷺巣詩郎さんインタビュー
TVアニメ『彼氏彼女の事情』Blu-ray BOXリリース記念 劇伴音楽担当・鷺巣詩郎インタビュー
https://www.lisani.jp/0000125528/
エンタメステーション
※鷺巣詩郎さんインタビュー
『エヴァ』現象の後、庵野秀明は“日常系”学園アニメに挑んだ。20年を経て、鷺巣詩郎が語る伝説的作品『彼氏彼女の事情』
https://entertainmentstation.jp/413003
彼氏彼女の事情 Blu-rayBOX (期間限定版)
11,237円
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状況を観察し状況に合う方法を選ぶ…という考え方
判断基準は「状況」です。
これを「間違っている」と思う人はどれほどいるだろうか。
他の考え方は?
自分が正しいと思う方法を常に選ぶ…という考え方。
「正しい」を、「好む」「心地よい」「みんなが良いと言っている」と置き換えてもおおむね同じですよね。
共通するのは「自分」です。
「自分」が正しいと思う方法。
「自分」が好む方法。
「自分」が心地よい方法。
「自分」がみんなが良いと言っているから良いと思う方法。
判断基準は「自分」です。
両者の考え方を検証してみましょう。
以下「前者」
最初に書いたものは「状況」を中心にしています。
「状況」がどうなのかを中心に据える。
「状況」が良くない時、自分がどう思おうが関係なく、なぜ悪くなったのか分析する。
分析結果から導かれる改善方法は、自分の価値判断、好き嫌い、多数派か少数派か、とは関係なく選ばれます。
実にシンプルですね。
自分の快不快とは無縁ですので、経過を見て結果が芳しくなければ、さらに「状況」を分析して改善方法を改めれば良い、と発想を転換できます。
自分に都合よく分析を歪めたり、状況判断を歪める必要はありません。
「状況」を観察し、「状況」に合う方法を選ぶよう、みなが協力して知恵を出せば良いのです。
以下「後者」
状況が良くない時、状況がなぜ悪くなったのか分析します。
この場合、往々にして「自分」が持っている考え方に沿って状況を分析することになる。
「自分」が正しいと思う(好む、みんなが良いと言う)方法で改善できるはず、と考えるからです。
したがって
改善方法は、「自分」が正しいと思うもの、になる。
「自分」が正しいと思う(好む、みんなが良いと言う)方法にとって不都合な事実は、無視されるか隠されることが よくあります。
更に進んで
「自分」が正しいと思う(好む、みんなが良いと言う)方法で改善できなさそうだと…
「状況は悪くなっていない」、と強弁するようになる。
それも過ぎると
なぜか怒り出す…
「自分」が中心ですからね。通用しなければ不愉快でしょう。
「自分」を中心にすると、必然的に「常に正しい」と思い込むようになるのだ。
ボクらは集団生活の中で、後者のようなやり方を避けます。
いらぬ争いを生み、共同体を壊す。
徒党を組むようになり、敵を作り出し、排除の論理を正当化させることになるからです。
おそらく、(本来)日本人のほとんどは後者のようなやり方を選ばない。
前者のやり方…、状況を特定の価値観で判断せず、特定の方法で改善できると考えない。
これは
歴史的に、文化的に、「唯一絶対の正義」「常に正しいこと」などない、と考えるからです。
日本人の常識は、一人だけの個人の知識や経験で形成されたものではなく、長い時間を経て、多くの先人が「ふるい」をかけて選び育てたものです。
「常に、人(自分)は間違う」可能性を忘れないのが基本です。
前者のほうが、論理的にも、感覚的にも、「より良い」と考えるのではないでしょうか。
日本人は一丸となりやすく、集団で一気に同じ方向に行く、と思われがちですが、案外そうではありません。
欧米でも地域によって意見が異なりますが、政治権力(換言すれば民主主義)によって一丸となる傾向は日本より強いと言えます。近代化以降それでやってきたのですから、日本人の感覚で間違っているとは言えません。
日本でも、海側と山側、西と東、北と南、隣町とその隣町、あっちの商店会とこっちの商店会…でずいぶん考え方が異なりますが、山や川で地域がこまかく区分される日本のほうが、「いわゆる地方分権」意識が根強いのだと思う。
考え方の異なる広い地域が最善(令)の状況(和)を維持するために、政治権力に代表される「いまの自分」たちではなく、「歴史に育まれた常識」に照らした考え方、前者をとってきたわけです。
(ある意味、明治時代からこの常識が欧風に変質したのだと思う。大東亜戦争は、欧米型の政治権力による植民地支配とは違ったが、欧風に変質した常識を自覚しないまま外国に半ば押し付けるものだったのではないかと思う。その意味で、大きな誤解または思い上がりがあった。)
そんな(本来、歴史的な常識を重視してきたはずの)日本の政治・社会状況は、
現在すっかり後者(いまの自分が〜〜)の様相を呈しています。その一方で、強力な政治権力を振るうのに躊躇しますから、中途半端なことになる。
「自分」が正しい、好む、心地よい、みんが良いと言う…ことやものを選ぶ傾向に偏っているため、政治は多数(強大)派の言うことを聞き、少数(弱小)派を無視することになる。
しかも、「いま、この瞬間」さえ良ければイイ、と。
「財政問題が深刻だ」というデマが多数(強大)派となって緊縮財政がやりつづけられ
「政府を小さくしろ、民に任せろ」という多数(強大)派によって改革・規制緩和・グローバル化がやりつづけられ 日本は衰退しつづけている。
状況が悪くなりつづけても、多数(強大)派は、「自分」が正しい(好む、みんなが良いと言う)方法を改めることができないのだ。
結果、「今だけカネだけ自分だけ」の政治が20年つづき、大多数の国民が貧困化した。
なんとバカバカしい。
安倍政権5年目までは、これから良くなっていくに違いない、と辛抱強くがんばってた人が多かった。
しかし、去年からはもう堪えられなくなったのでしょう。
日銀短観、調査会社の景気動向調査、内閣府の景気ウォッチャー調査、のすべてが、2018年初頭より、状況の悪化を認めざるを得なくなったのだ。
消費増税前。
景気ウォッチャー調査 平成二十六(2014)年三月
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2014/0408watcher/bassui.html
《3月の現状判断DIは、前月比4.9ポイント上昇の57.9となり、3か月ぶりに上昇した。》
消費増税後。凄まじい下落。同年4月。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2014/0512watcher/bassui.html
《4月の現状判断DIは、前月比16.3ポイント低下の41.6となり、2か月ぶりに低下した。》
この間、輸出の好調によって景気は持ち直したが…
去年4月
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2018/0510watcher/bassui.html
《4月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差0.1ポイント上昇の49.0となった。》
今年3月
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2019/0408watcher/bassui.html
《3月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差2.7ポイント低下の44.8となった。》
4.2ptの下落。
先行き判断も0.3pt下落している。
2018年1月より、中間値の50をずーーーーっと下回り、さらに下落傾向です。
https://www.nippon-num.com/economy/watcher.html
増税の1年3ヶ月前からずーーーーーっと上回っていた14年の消費増税前より、
確実に状況は悪くなっている。
アベノミクスで景気回復の実感がないと答える人が 8割前後もいる。
にもかかわらず、消費増税に真剣に反対する声は、多数(強大)派になっていない。
それは
多数(強大)派が、緊縮財政と改革路線に賛成してきたからだ。
このままでは、政府は消費増税を予定通り断行するでしょう。
そして
さらに貧困化が進み、社会保障も子育て教育も崩壊していくのです。
歴史に学べば想定できることです。
やめさせましょうよ。
なぜ、ダメだと強く言えないのか。
「自分」が正しい(好む、みんなが良いと言う)方法を選んでしまった。
その自分が間違っていたと認めることができないからじゃないんですか?
できますよ。
ちょっと傷つきますけどね。少しの間 自己嫌悪になるかもしれないけどね。
でもね
状況を観察し状況に合う方法選ぶ…という考え方で得られることのほうが
ずーーーーーっと多いのです。
そうでしょう?
転換しましょう。ピボットしましょう。 ピボッ とね。
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