皆様にとって、今年の【一字】は何だったでしょうか?~今年もお世話になりました~ | 普門院だより~アメブロ版~

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皆様、ご無沙汰しております。


 気が付けば、もう師走―どころか、今日はクリスマスイブで一週間後にはもう大晦日です。

 

 年齢を重ねるにつれて、月日が経つスピードが加速してゆくような気がしています。

 

 さて、そんなわけで、今年も恒例のお寺の行事、年越し護摩祈祷が近づいて参りました。

 

 今年もいつものように行いますので、是非、皆様、寒い中ではありますが、暖かくしてお参り下

 

さいませ。

 

 今日は一年を振り返り、新しい年についての心の準備について考えてみたいと思います。

 

 今年の一字が少し前に発表されましたね。

 

 「災」が今年を象徴する一字でした。何かと天変地異に各地が見舞われた一年でしたから、納

 

得はゆくのですが、その一年を振り返って「災」とは、何とも哀しいことですね。

 

  当院がある岡山も夏には集中豪雨に見舞われ、深刻かつ甚大な被害を被られた方々がお

 

られます。

 

  災害というのは自然のなせる業ですから、いつ何時起きるか判りません。もちろん、避難経

 

路などをあらかじめ確認しておく、日保ちのする保存食などを準備するなど、平穏なときにでき

 

ることはあります。ではあるのですが、基本的に我々人間が天災を事前に食い止めることはで

 

きません。自然の前では、本当に人は無力です。

 

 であるからこそ、平和で何もない日常というのがいかに大切なのか、逆に考えれば身に染み

 

るというものです。

 

 二年ほど前のことになりますが、知り合いの方がふと、こんなことを言われました。

 

―来年の自分の一字は「待」です。

 

 そのときもやはり、師走で新年を控えた頃でした。

 

 「待つ」というのは、いかにも、その人らしい考え方だなぁと思いました。

 

  何事も焦らず、じっくりと機が熟すのを待つ、そういうことでしょうか。多くを語られませんでし

 

たが、私はそのように感じました。

 

 対して、私は

 

―私の来年の一字は「歩」です。

 

 と、お返事しました。

 

 その方の「待つ」という字から閃いたものです。

 

 

 文字通り、何事も焦らず慌てず、良い意味で自分のペースで新しい年を過ごしたいと思いまし

 

た。

 

 

 何事も無理は駄目です。無理をしたとしても、長続きはしません。小さなことでも良いので、自

 

分ができる範囲でコツコツと積み上げてゆくのが大切です。

 

 無理をしないというのは、思い切った挑戦をしないという意味ではありません。人生には「勝負

 

時」というのが確かにあります。

 

 やろうか、やるまいかと迷ったときには、思い切って踏み出した方が良いのです。

 

 私の座右の銘に、こんな言葉があります。

 

―何かをして失敗したとしても、後悔は時がやわらげてくれる。しかし、何かをしなかったという

 

後悔はずっと消えることはない。

 

 他人に迷惑をかけない範囲なら、自分が挑戦しよう、やりたいと思ったときは迷わず勝負に出

 

るべきです。

 

 「待つ」、「歩く」というのは、冒険をしないということではなく、自分に無理のない速さで人生を

 

歩んでいくということです。

 

 何かまた、取り留めもない話になってしまいましたが、お伝えしたいことが少しでも伝わってい

 

 

れば幸いです。

 

 災害がいつ起こり、人生がひっくり返るか知れないからこそ、「毎日」を大切に生きることが重

 

要ではないでしょうか。

 

 皆様にとって今年の一字は何でしたか、そして、来年に思い描く「一字」は何でしょうか。

 

 来年は天皇陛下の代替わりがあり、改元という、この国の歴史的節目の年ともなります。 平

 

成最後の大晦日に今までの自分の歩いてきた道を振り返り、来年の目標についてじっくりと考

 

えてみられるのも良いのではないでしょうか。

 

 今年もご覧いただき、ありがとうございました。

 

 どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。              合掌