9月21日(土)から23日(月)までの3日間、常滑市陶磁器会館で「急須展示・急須講座」を行いました。台風15号の接近で心配しましたが、台風の影響も少なく天候に恵まれました。同時に「ガイドと歩くやきもの散歩道」も行いました。その時の様子を報告します。

 

1 急須展示・急須講座、煎茶体験会

   急須展示と急須講座はギャラリーで行い、急須などの茶器を展示しました。煎茶道で使われる涼炉なども入り口に展示し、用具の解説も行いました。常滑焼急須講座では、急須などの制作を依頼した作家3名の方に常滑焼の歴史や急須の焼成法、やきもの制作などについてお話を伺いました。

    

 

    

 

  また、日本茶インストラクターの方からは、お茶についてのお話、煎茶の淹れ方などのお話の後、煎茶の体験をしました。

    

 

   煎茶体験会は、ワークショップスペースで行いました。日本茶インストラクターの方から、お茶を淹れるときの4つのポイント「①茶の量、②湯の量、③湯の温度、④浸出時間」に留意すると煎茶を美味しく淹れることができますとのお話がありました。

    

 

2 ガイドと歩くやきもの散歩道

   常滑焼の歴史や文化、やきものの魅力を知り、興味・関心を高めてもらうことを目的に、「ガイドと歩くやきもの散歩道」を実施しました。

    

   陶磁器会館は常滑市の観光情報と常滑焼の展示・販売をおこなう施設です。館内には常滑を中心にして活躍する陶芸家の作品を展示・販売しています。陶磁器会館前で、シルバー人材センター「ブルーオーシャン」の観光ガイドさんから説明を受けて出発です。

   現在では使われることのなくなった石炭焼成の煙突、これもなつかしい風景です。煙突の前では、常滑焼の歴史などの説明もありました。

 

    

   黒い板塀のある建物、常滑焼の様々な製品の販売を行っています。散歩道にはこのような商店がたくさんあります。

   巨大招き猫「とこにゃん」は、常滑系招き猫の典型的な顔で、幅6.3m、高さ3.8mあるそうです。

 

    

   「土管坂」明治期の土管と昭和初期の焼酎瓶が左右の壁面をびっしりおおい、坂道には「ケサワ」という土管の焼成時に使用した捨て輪の廃材を敷き詰め、滑らず歩きやすいように工夫されています。

   登窯広場ににある「展示工房館」では陶芸教室も楽しめます。館内には「両面焚倒焔式角窯(りょうめんだきとうえんしきかくがま)」を保存展示しています。

 

    

    江戸時代から明治時代にかけて廻船業で栄えた旧家、市指定の有形文化財旧瀧田家住宅には、瀧田家に残された生活道具や貴重な無尽灯や和船の模型、海運の歴史などが展示されています。

   

    

    登り窯(陶榮窯)は1887年(明治20年)頃に築かれた窯で、1974年(昭和49年)まで使用され、日本で現存する登窯としては最大級です。傾斜角約17度、8つの焼成窯、高さの異なる10本の煙突が特徴です。1982年(昭和57年)に国の重要有形民俗文化財に指定されました。