更新が途絶えて久しいこのブログに、再びトレーニングのことを書くことになるとは。
きっかけが少し可笑しいです。
トレーニングのことで、どうしても分からない疑問がありました。テーマはデッドリフト。
それで検索したんです。「デッドリフト ぶっこぬき 利点」と。
そしたら、すごく気になるタイトルの記事が出てきたんですね。「デッドリフトのフォームはどれが正解? 体幹の力を抜くのは無謀か!?」というやつ。すぐに、これ読んでみたいなと。
で、読み始めて気づいたのですが、これは3年前に自分が書いたものでした。しかも、ちょっと役に立ちました(笑)。
自分で検索しておいて、出てきた記事が自分が書いたものだったという。。。このテーマで時々悩むのは世界で僕だけなの? そして、それについて書いてしまうのも、僕だけ?
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3年前に書いた内容は、カゼで体調が悪いときにデッドをやったら楽に挙がった。脱力のせい? 脱力の結果としての「ぶっこぬき」のせい?というもの。
今回もテーマはよく似ているが、切り口がちょっと違う。デッドを楽に挙げたいのではなく、クリーンを上手くなりたかったんだ。
我流でやっているクリーンの重量を伸ばすために思いつくことといえば、ジャンプスクワットやハイプルといった種目でスピードをつけること。できるだけ重い重量で早く行うことを心がけた。結果、ジャンプスクワットもハイプルもどんどん重量が伸びていった。
それなのに肝心のクリーンが伸びない。2.5キロさえ伸びない。これ以上、補助種目をハードにしたら怪我をしそうだ。そしてようやく気が付いた。やり方が悪い。そもそも方向性が間違っていると。
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あるとき、「ひょっとしてこれなのか?」という良い感触があった。これがきっかけで、「デッドリフト ぶっこぬき 利点」と検索してみたのだった。
ケトルベルでスナッチをやっていた。ケトルベルはバーベルと違い、上下の直線運動ではなく、スウィングという弧を描く軌道が特徴。ダウンスウィングのとき、ケトルベルは又の間を通って後方に送られる。この動きに上体が引っ張られて背中が丸まり、さらに引っ張られると最終段階で膝関節が伸び、お尻がピコっと上がるモーションが出る。ケトルベルを上方に跳ね上げるプルの動作はこの後に続く。
このリズムはとても良いなと思った。やりやすい。自然な動きだ。これをバーベルに置き換えられないかな?
ケトルベルのスナッチをバーベルで再現するとすれば、先に膝が伸びて腰高になり、後から股関節が伸展する2段モーションのようになるはずだ。
実際にやってみる。いい感じだぞ! バーベルが自然に上がってくる感覚。ただ、今は軽いウォーミングアップの重量だからできるのかもしれない。このまますぐに高重量とはいかないだろう。
もし、このクリーンのフォームに適合した形にデッドリフトを改変し、今とは異なった基礎体力の土台を作ったらどうなるだろうか。鍛錬によって、膝を先に伸ばすフォームが強さと安定を獲得したら、クリーンの重量が伸びるのでは?
まさに、「デッドリフト ぶっこぬき 利点」というわけだ。期待していたのは、「ぶっこぬきデッドには良くないイメージがありますが、クイックリフトはこの方がやりやすく、実際ウェイトリフターは皆そうしているんですよ」みたいな記事。
でも、そのようなものは見つからない。そして、どうやらウェイトリフティングの世界でも、膝が先に伸びる腰高フォームは悪いフォーム、初心者がやりがちな間違いというのが共通認識のようだった。
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3年前に書いたことと、今回の話しは似ている。ぶっこぬきデッドというテーマもそう。そして、良い感覚を体験しても、その理由にたどり着けないところも。それを悪いものとする見解は無数にあるのに、良いものであることを裏付ける根拠が見つからない。
この情報社会で、良いもの、正しいものに誰も言及していないとは想像しにくい。結局のところ、自分の感覚がおかしいだけなのか。間違ったものを引き当て、間違ったものに期待している。ただそれだけなのか。
ただ、今回はひとつお手本にできるものが見つかった。クロスフィットのユーチューブ動画だ。デッドリフトの指導風景を見ていたら、先に膝が伸びるフォームで教えているようだ。膝のタメも残してはいるが、ごくわずかに見える。こいつを手がかりに、ひとつデッドリフトのフォームを変えてみるとするか。
(数年後、この内容をまた自分で検索しているかもしれない・笑)