優しい春の陽光の中

桜の花弁も綻びを見せた日に



 










wichaの学びの庭では小学校の卒業証書授与式が開催されました。





  









コロナウイルスの影響で、ひとりひとりが壇上に上がって卒業証書を授与することもなく、少し味気ない卒業式になるかと誰もが思いました。


けれども国家斉唱の音楽が流れるとスピーカーから可愛らしいわらべ達の歌声が流れてくるのです。


絶妙な抑揚を携えてわらべ達の歌う曲をセレクトした先生方に僕は深い感銘を受けました。



僕はそんな歌を視聴しながら、人民共和国や大韓民国に居るようなご気分を味わうことが叶いました。






  








それから壇上に上がらない代わりに、ひとりひとり生徒の名前が呼ばれるとその場で立ち上がり、後ろに座っている親御さんたちに向かってその時だけマスクを外して立派に育った姿をお披露目する儀式が執り行われました。

















生徒たちは自分の名前が呼ばれると手際良く立ち上がり、振り向き様にマスクの紐に指を掛け、くるりんパッとお顔を見せるのです。


はじめは少しだけ違和感を感じながら、そんな光景を眺めていたのですが、途中から何故か『イケメン婚活パーティ』という言葉が浮かんできてしまいました。


そして、こともあろうか僕は迂闊にも口元が歪み始めまてしまいました。





 








こんなキザなこと僕なら恥ずかし過ぎて、絶対に出来ないんだろうなぁ〜と思いながらwichaのエモーションでスローモーション的なイケメン・シーンを期待している自分もいました。

 








 



けれども何の存在感も感じられない、相変わらずやる気の無い『くるりんパッ』振りに微弱ながらに豚さんの貯金箱をトンカチでカチ割りたい衝動を覚えました。













 

生徒が退場したあとは親だけが残り、先生方が制作した小学校6年間の想い出のビデオが上映されました。
















1年生から始まり、記念行事や歌声集会など、まだあどけなさの残る小さかった頃の記憶の抽斗を親御さんたちはそっと開きました。


それから茶封筒の中身であるヘソクリの日本銀行券の枚数を数えて、そっと箪笥の抽斗を閉じるように目を閉じるのでした。




目頭を熱くさせて500円硬貨の延べ棒を力強く握り締めるお母さんや○眼と涙で薄影と化した想い出に浸るお母さん方もいらっしゃいました。




林間学校や修学旅行のシーンが映し出されて、各クラスの教室での様子が終わると『大切なもの』というお題で1人ずつ白紙にマジックで書かれたテロップの発表が放映されました。












殆んどの子供たちは、大切なものを『両親』とか『家族』とか『友達』とか書いていていました。


少人数の子供は『サッカー』と『野球』などと記載していました。



wichaのクラスになって一体何が書かれているのかと思っていましたが、なかなかwichaの順番が回ってきません。














もう、過ぎちゃったのかと思っているとデカデカと『プリマ・L・アルテーシア』と書かれたテロップが一瞬だけ流れました。














親御さん達が体育館でビデオを観ている間、子供たちは教室で小学生最後の授業を受けていました。



それは、もう一生受けることの出来ない最後の授業でした。











その後は校庭へ出て親と一緒に花道を歩いて帰宅するのですが、当然の帰結として友達と名残惜しんだり、親同士で交流したり、撮影会をしている光景がそこかしこに溢れ出します。













そんな中、誰とも仲良くなりたくない癖の強いwichaは後ろを振り返ることなくさっさと帰路につくのでした。




花道で知らない先生からwichaに声をかけられたことだけが印象的でした。













そうそう!


実は卒業証書授与式の後は、wichaがくら寿司へ行きたいと言うので行ってきたのですよ?











僕もお魚欲しいニャン・・・(ΦωΦ)



そろそろプリマの幼稚園入園のお受験なんかも考えなければなりませんね?



家庭教師の『ニャライ🐾』にでも体験入学でもしてみようかしら・・・?


私が愛猫にできること・・・




周りの子供たちはだいぶ大きくなっているのに、まだまだ小さなwichaを少し心配しながら観ていた授与式だったのであります。




おしまい🐾