ひねもす鳥と遊ぶ? | 加納有輝彦

ひねもす鳥と遊ぶ?

 

コーヒーブレイク

 

 私の叔父(鬼籍)が、若い頃(17歳、昭和18年~19年)中国大陸に一人旅した時の旅行記が、「青いトランク」と題して私の手元にある。

 小冊子の体裁である。青いトランクは、実物がまだ叔父の家にあるはずだ。

久しぶりに目を通した。

 

 こんな記述が目に留まった。

 

天津の街を初めて散策した時のこと

~老人は眠っている人が多い。後日聞いた事だが、還暦を過ぎた人はこうして遊んで暮らす習慣があるという。         

一寸中流となると、鳥籠を持って一日中その鳥と遊ぶ風習で、どうも儒教の影響であると教えられた。

(中略)長く中国の学問の中心となったものであり、この教えにより子供達が孝行しているのだという。
 はじめての日は見物は百米位にとどめたが、やはり衛生状態は余りよくないようで、蠅には全く閉口する。~

 

  老人は眠っている人が多い・・・還暦を過ぎた人はこうして遊んで暮らす習慣があるという・・・

戦前の中国の風習である。

 77年前の中国にタイムトラベルしたとして、私が天津の住人だとしたら、まさに私の年齢から、ひねもす眠り遊んで暮らすというわけだ。中流となれば、鳥籠を持って遊ぶ。

 

 今でも、中国の旅行記に、鳥籠を持ち遊ぶ老人のスナップ写真が掲載されている。ちょっと拝借。

 

軍人を除いては公的年金はなかった時代と思われるが子供の孝行で、遊んで暮らす。

 

 ため息。鳥籠を持って、ひねもす遊んでみたい。(笑)

世の中進歩したのか、退歩したのか。現代に生きる私は、めっぽう忙しい。呵々。

 

 

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