収録アルバム未定曲

さよならぶ




あのスニーカーに替えたのは
ちょうど君と暮らし始めた頃
お気に入りの黄色い紐を
君は何度変えてくれたかな

おとぎ話のような夢をありがとう
静かな別れを秋風に流した

もう何も言わなくていいよ

さよなら
僕の口はもう言うこと聞かない
君は今日もなにかを我慢しているみたい

さよなら
僕はずっと同じ場所にいれない
いつか悔やむのだろう
ああ、僕の話ばかりだね

呆れているんだろう
貧しい僕の愛の形に

君以外の誰も愛してない
けど僕は君の望む人になれない
「君にはもっと素敵な人が」
これは本当でも嘘でもあるんだ

それでも君が僕を好きだと言うと
今でも泣いてしまいそうなんだよ

さよなら
これ以上の感動はないから
もし君が消えたら
僕は当て所もない

さよなら
君がもしそう呟いたなら
きっと悔やむのだろう
その日までの僕のすべてを

もう呆れてくれないだろう
貧しい僕の愛の形を

君が僕に夢を見せてくれること
本当に気付いてくれているなら

「さよなら」は思いの他
簡単に言えたよ
これ以上はないのに
君以上はないのに

さよならはいらない
いらなかったのに今
僕の目の前に何も
何も残らない

さよなら
真っ直ぐに君の目が語るなら
僕は悔やむのだろう
あの日までどうして君は
待っていてくれたのだろう
貧しい僕の愛の形を

今も呆れてるのかな?
貧しい僕の愛の形を


楽曲解説
昨年10月頃にできた曲。
タイトルがぱっと浮かび、歌詞もメロディも比較的すんなりとできた曲です。

自分的第一印象は「高校生が作った曲」。

あの頃の激しい感情に対して、
30代になって少し落ち着いた自分が、
「ちょっと落ち着けよ」
と諭しながらも
「その感情のままでいいんだよ」
と今の自分に言い聞かせている感じ。

歌詞を読んでわかるように、
この曲の主人公は、
よく言えば自分がとても大事な人。
悪く言えば、とても自分勝手な人。

そんな主人公が、運命の相手とも思える、
とても素敵な恋人に出逢います。

でも、心の片隅に、どこか「さよなら」を感じている。
それが、きっと自分の身勝手さに起因することも、
何となくわかっている。

「愛している」
「でも自分勝手を捨てられない」
「でもさよならしたくない」
「でもさよならするのだろう」
「それでも愛している」

「愛している」というとてもシンプルな感情と、さまざまな形の逆接「でも」が、交錯した感情。

「さよなら」と「ラブ」の境界線は、
一見とても頑丈に見えながらも、
常に、薄皮一枚みたいなものなのかもしれません。

メロディーも歌詞に合わせて、
シンプルに聴こえるのに複雑な構成になっています。

曲中に3回くらい転調するのですが、
最初は冷静な視点でなりゆきを見ていた主人公が、
転調を繰り返す従って感情が高ぶっていく感じが、
個人的にお気に入りのポイントです。

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