どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設19年目を疾走中。

ポエム220 『オーロラは太陽風に乗って』

2019-01-05 03:18:30 | ポエム

   

     オーロラ

    (ウェブ画像・ピクタス)より

 

 

 

 

  この光の源には

  想像もつかない怪物がいるに違いない

 

  潜めるように息を吐き

  蛇の舌のようにあたりを探るのだろう

 

  おまえは岩山か

  おまえは冷え切ったみずうみか

 

  よしよし表向きは

  おとなしくしているようだな

 

  雲も月も凍えた地球を

  オーロラとともに診てくれないか


  思い上がっているのか

  あちこちで我欲が噴火しているが


  空気を汚してしまうと

  われらを見ることもできなくなる


  あきれ果てた磁場が

  南と北を取り換えてしまうかもしれない

 

  まさかそんなことがと

  地球に住む奴らは高をくくっているようだが

 

  地球の心臓は

  いま循環器系の傷みで危険な状況なのだ

 

  だから心配で弟分の

  鼓動や呼吸を見に来ているのだと怪物がいう

 

  深夜に音もなく

  身体の隅々まで探るわけがわかっただろう

 

  太陽風に乗って

  兄弟の健康を調べにやってきているが

 

  スキャンデータでは

  あまり芳しくない結果がでているんだよ

  

 

 

  *神秘的で美しいオーロラの高画質な画像・壁紙(PICTAS提供)







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