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旧精神科医療は思想警察なのか?

第24回 医療保護入院、家族が精神障害者を作っている【原文】

2020年07月26日 | 精神科医療とRAPT理論

この世の中に「強制入院」という制度が存在していることをご存知でしょうか?

 

「治療の必要があるのだから仕方ないじゃないか?」という声が聞こえてきそうですが

その強制入院制度によって多くの人が人権侵害を受けています。

平成27年、西暦2015年では「医療保護入院」という強制入院をさせられている精神病の患者数が14.4万人で

精神病院ベッド数33万床と考えると、約4割以上の人が「強制入院させられている」のです。

 

精神科病院には任意入院制度というものがあり、入院患者数は全体の54%と言われています。

半数以上の人が自ら精神科病院に入院しているのですが、残りの4割の人達は何らかの理由で強制入院させられています。

 

強制入院には2つあり、医療保護入院と措置入院があります。

応急入院、緊急措置入院もありますが、応急入院は時間制限のある強制移動入院制度であるため、72時間後には医療保護入院に切り替えられます。

緊急措置入院も72時間という時間制限が設けられているため、措置入院に切り替えられます。

 

現在、「司法精神」と呼ばれる医療観察制度ができ「措置入院」は減少傾向にあるので、事実上の強制入院は「医療保護入院」ということになります。

 

今回はこの医療保護入院という制度についてみていきたいと思います。

強制入院は、精神保健指定医の診察により病院管理者が許可することで

「必要な医療を受けさせるために、その人の人権を侵害することは人権侵害にあたらない強制入院制度」

として精神保健法から制定された入院形態です。

 

この医療保護入院制度は歴史的にみると、精神衛生法にそのベースとなる法律が「同意入院」制度として制定されています。

この同意入院とは現在の「任意入院」ではなく、「患者本人の同意がなくても、家族や親族の同意があれば強制入院させることができる」

という制度です。

 

この同意入院ができるまでは、明確な強制入院制度は存在せず、家族や警察が精神病院に連れてくると、明確な手続きなく

強制入院させることができた時代があったのです。

しかしながら、健康保険が未整備であった時代からか入院患者数は少なく、入院費を支払うことができる家族を持つ人が

強制入院の対象となっているだけでした。

 

国民皆保険制度ができたのが1958年で、1961年に皆保険制度が施行されます。

ここから、精神病院の医療費が健康保険料、つまり保険税によって賄われはじめまます。

そこから、精神病院ビジネスが全国に広がっていきました。

 

当然、当時の精神病院は看護人の監視付きタコ部屋で生活させているだけでした。

 

戦後1950年に精神衛生法が制定され、強制入院制度として「入院措置」と呼ばれる罪に問えないような精神錯乱を起こした犯罪者を

収容しておく入院制度がありました。

他に「仮入院」や「同意入院」という制度も存在しました。

「仮入院」とは家族や保健所が連れてきた人を「精神病か否か」を鑑定する期限付きの強制入院制度のことです。

そして「同意入院」は家族の同意があれば本人の意志に関わらず強制的に入院させることができる制度を指します。

 

前置きが長くなりましたが、この同意入院制度は現在「医療保護入院」という名称に変更されました。

この入院制度の要件は

 

①本人に自傷他害のおそれがない(ただし治療の必要がある)

②精神障害があり、入院に同意できる状態でない

③家族等から入院の同意が必要

という3要件を満たすことで、強制入院が合法となります。

 

しかし、実際の運用はどうかというと

③家族等から入院の同意

があれば、なし崩し的に精神科医が何らかの診断をつけて、当事者に入院を勧めます。

そこで納得して入院すれば「任意入院」となるのですが、そんな人ばかりではありませんから

②の「精神障害があり、入院に同意できる状態ではない」という条件に当てはめて

③家族からの同意を取り付け「強制入院」つまり医療保護入院をさせることになるのです。

 

実は、この医療保護入院のやり方には裏技があり、当事者を家族が精神病院に連れてくるまでに

家族が保健所や精神病院の外来に相談に行っているケースがあるのです。

 

つまり、精神科医と家族とが結託して強制入院させる作戦を練られてから敢行されているのです。

 

医療保護入院してくる患者は「引きこもり」をしていた人が多く、家に引きこもりながら家族へ家庭内暴力をしたり

浪費することで、家族が面倒見切れなくなったケースがほとんどです。

 

家庭内暴力も激しく、半殺しにするほど親に暴力を振るったり、親のカードを使ってネットで買い物をして

部屋がものだらけになってしまっているような人もいます。

家族が「もう面倒見切れません」と相談した終点が精神病院となるのです。

そこで家族からの事前情報をもとに精神科医が診断名を考えます。

暴力を振るうなら「統合失調症の陽性症状」であり、浪費するなら「躁鬱病の躁エピソード」という具合に診断するのです。

当事者がなぜ引きこもるようになったのか?

どうして家族に当たるようになったのか?

については深く追求することはありません。

 

ただ、相談に来た家族の言い分だけを聞いて、その場しのぎ、相談者保護のために診断をするのです。

 

実は、こういった引きこもりをしている人は、過保護に育ち、中学高校といった思春期において挫折を味わい

「社会に出れなくなった人たち」ばかりなのです。

 

一言でいえば「親の子育て失敗例」なのです。

 

例を挙げれば

・「医学部へ行けと言われ続け浪人させられ続け、ストレス爆発し家族に暴力を振るうようになり

次第に暴力で支配できる関係性ができあがってしまった家庭

・進学校に進んだが、ついていけず挫折し不登校になり引きこもるようになる。

 「こんな人生にしたのは親のせいだ」と当たりチラシ、暴言や暴力で支配できる関係を作りあげられてしまった家族関係

などがあります。

 

なぜこうなるのか?というと、家族問題を両親が隠蔽するために、「ばらされたくないだろう!?」と

「子供が親の弱み」を握るところから主導権が移っていくことに始まります。

 

「良い成績をとって一流大学を卒業して大企業に就職すればいいんだよ」

という子育て観が通用しなくなるのを子供は見逃さないのです。

 

実は、こういった引きこもり例を「戸塚ヨットスクール」「日本家庭教育再生機構」ような民間の更生施設が引き受けることもあるのですが

施設内で自殺があったり、親が泣きついてきた子供の言い分を鵜呑みにして施設を訴えるといった問題が生じて、更生することができない事もあります。

 

そこで、更生を目的とせず、子供を捨てる、排除するために家庭問題を収束させるために精神病院が使われることになってしまうのです。

 

治療ではなく、向精神薬と隔離収容による監禁で人間性を奪うのです。

 

「医療保護入院」がそのために利用されているケースが存在するのです。

病名はでっちあげできます。

 

つまり「保護責任者」家族等が同意すれば、医療保護という名目で多くの人権をはく奪することができるのです。

精神科医に問題があるのでなく、家族が精神病患者を作っているのです。

 

最後までご視聴くださりありがとうございます

また次回もよろしくお願いいたします

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