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2024.04.25
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カテゴリ:カテゴリ未分類
手書きハート 小埜瀬、一度ラインを閉じて、通話画面に。そして、指をトン。
画面には、「発信中」10秒過ぎても相手は出ない。
「おかしいな~~~。」

優維香、画面を見ながら傍にいる小埜瀬に、
「リーダー…???…何ぶつぶつと…。」

その声に小埜瀬、
「あ、いや…。何やら、この…、男性が…。僕の父親に似ているんですよ。」

瞬間、優維香と悠里、
「へっ…???」
そして、ふたり共に、スマホ画面の、今、プレゼンをしている男性を見て、
「この人が…???」

優維香、
「おかあさんの会社、エレガンサ化粧品のマーケティング事業部の、新しい課長さんですけど…。」

小埜瀬、スマホ画面を見て、眉間に皺を。
「ん~~~。…とにかく、似ている。親父…???」

悠里、
「リーダーの…、おとうさん…???」

小埜瀬、
「えぇ。…とにかく、見れば見るほど、そっくり。…って、まさか…。そんな…、そっくりな人が…。」

優維香、
「うそ~~~。この人、リーダーの…???…おとうさん…???」

小埜瀬、画面を見ながら優維香に、
「あ、いや…。でも、今、僕の父は、仙台にいるはず…。」

優維香、その声に、
「仙台…。」

小埜瀬、
「それにしても…、それより…。…これって…、今、フランス…???…凄いですね。こういうプレゼンする人…。まるで、一企業の社長クラス。…と、言うか、かなり慣れているような…。」

優維香と悠里も、
「うんうんうん。凄いです。」

そして優維香、画面を見ながらも、母から聞いた記憶を…。そして…、
「免許証…。」
顔を傾げて、
「確か…。仙台…。」




プレゼン開始から10分。エレガンサ化粧品、マーケティング事業部。
今や、誰の声もなく、スマホの音声だけが部署内に響いている。

ただ…。時折、
「凄い、凄い。」
「課長~~。」
「みんな~~。」
の声は…。そして…、中には涙を零して、啜る音も…。

愛結美も既に涙腺は崩壊していた。小さな声で、
「凄いよ、課長~~。」





会場内では、袖で、理江子、佐津香、そして菜帆子、口を搾りながらに。
小埜瀬はステージ、スクリーンの画像の説明をしながらも、威風堂々と。

理江子、
「行ける。」

佐津香、
「さすがは。やるねぇ~~~。偉い。大したもんだ。」
そして、笑顔になり、目尻からは薄っすらと涙が…。

菜帆子、佐津香の右二の腕に自分の左肘をコツンと。そして小声で、
「旦那。はは。やるねぇ~~。」

そんな奈帆子に佐津香、顔をコクリと。小さな声で、
「見事。天晴よ。」

菜帆子、佐津香に寄り添うように、
「かかか。好きになって良かったじゃん。」

そんな声に佐津香、
「ばか。好きになれる訳ないじゃん。好きにはなれません。」

菜帆子、
「けどねぇ~~~。」

佐津香、菜帆子に、
「あのね。好きにはなれない。…けどね。傍にはいるのぉ~~。」

菜帆子、その声に、
「はいはい。ふふ。」

ステージを見ている舞桜、
「うん。中々どうして~~。小埜瀬さん、こんなに凄いの…???」
吉竹に。

腕組みしながらの吉竹、
「私も、驚きです。はははは。…まさか…、これほどとは…。」

寿永流、
「とにかく…。逸材ですよ。ディレクターなんか、太鼓判、推してましたから。」

舞桜、その話に、
「ほんと…???」

寿永流、笑顔で、
「えぇ。」

舞桜、いよいよ腕組みをして、
「もしかしたら…、もしかして…。…あるねぇ~~。…今までのプレゼンを見て来ての確信。」

吉竹、
「社長…???」

舞桜、まっすぐにステージを見て、
「私も、今まで、これほどまでのプレゼンは…。見た事ない。エレガンサを世界に巻き込んでいる。」

圭衣子と励は、既に目が…。

そんな圭衣子と励を見ながら吉竹、ニッコリと。そして、
「おまえらも、頑張ったな。」

その声に隣の圭衣子、
「部長~~~。」





ライブ映像を見ながらの奈菜、
「いやいやいや。凄い。」
こちらもまさかの涙。そして顔に両手を。
「あは。凄~~い。」
目を右手で、頬を左手で拭うように。

こちらはガッシリと口をへの字にして、峻、何度も瞬いて、
「へへ。へぇ~~~。かかか。凄ぇや、小埜瀬さん。」



そしてこちらも…。
「サッちゃん、この人、凄いよ。」
女子行員のロッカールームで須美。

竹芝エリアで椅子に座ってドリンクを飲みながらスマホの画面を見ている伊寿美も、
「いやいやいやいや。おばちゃ~~ん。はははは。この人、凄いよ。」





スマホの画面を見ながらの優維香、そして悠里、お互いに、
「凄いよね~~~。日本じゃないよ、ここ、フランスよ。…しかも…、辺りは外人だらけ。」
「うんうんうん。」

優維香、
「リーダーのおとうさん。仙台。」

小埜瀬、その声に、
「えぇ。」

「名前は…。あ。…小埜瀬。」

小埜瀬、
「えぇ。そうです。父親ですから、私と同じ。」

優維香、
「小埜瀬、小埜瀬、小埜瀬。」
優維香、目をキョロキョロと…、
「ん~~~~???」

悠里、優維香を見て、
「優維香…???」

優維香、
「うん。確か…、おかあさんの部署の…、新しい課長さんの名前…。」








好きになれない。   vol,238.   「僕の父親に似ているんですよ。」

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最終更新日  2024.04.25 08:48:17
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