ボルドーワインの巨塔「シャトー・ラトゥール」
 
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Ch.Latour 1994
シャトー・ラトゥール 1994

 

新年企画的なもので、ちょっと良いワインを飲む機会がありました。

ボルドー・メドックの格付けワイン最高峰の1級。ボルドー・メドックの「5大シャトー」と呼ばれる珠玉のワインの中でも、個人的に一番好きなシャトーです。

 

ボルドーの1994年ヴィンテージは天候不順に悩まされた前年、前々年よりも良かったとはいえ、ズバ抜けて良いといった年では無かったという事で、飲み頃に達しているワインが多い印象です。シャトー・ラトゥールの販売価格をネットなどで見ると、グッドヴィンテージとされる1996年の半額~7割程度の値段で購入する事が可能な様です。それでも云万円ですが・・・。評価の高いオールドヴィンテージや近年の好天に恵まれたヴィンテージはもっと高いので、お手頃価格で楽しめる方かなと思います。

 

特に新しいヴィンテージのものは、新たに設備投資したり2010年からビオロジックにチャレンジしており、評価も高い様です。ステンレスタンクを早々に導入し、「ボルドーの有名ワインが飲みたくても高くて手が出ない」っていう時に頼りになる"セカンドワイン"というのも、実はラトゥールが最初に品質を維持する為に取り組んだ、と伝統的な手法に近代的な手法や考え方をどんどん取り入れる。ラトゥールの存在がボルドーのワイン作りに新しい風を吹かせて、ボルドーの発展に大きく貢献している事に間違いはありません。

 

・・・ラトゥールは2番手のワインとして「レ・フォール・ド・ラトゥール」(Les Forts de Latour)を1966年から、3番手としてシンプルな名の「ポーイヤック」(Pauillac)を1990年から毎年生産している。 (Wikipediaより抜粋)、とありますが、このセカンドワインやサードワインの畑に植わってるブドウの樹も円熟味を帯びてきており、全体的なレベルがさらに向上しているとしてセカンドワインまで好評になっている様です。

 

 

 

グラスに近づかなくても、爆発的に香る芳香。

この香りを嗅げばワインのポテンシャルが凄いって、近くに居た我が家のガキんちょも分かったレベル(汗)

 

具体的なセパージュは調べていませんが、典型的な左岸ボルドーよりもカベルネ・ソーヴィニョンの比率が圧倒的に高く、高品質なメルローが追従してくる印象。あとはいつも通りCF、PVが3~4%入っている位なのかと。

 

シャトー・ラトゥールは毎年100%新樽を使用する事でも有名ですが、それ以上に重要なのは選粒、選果作業。これは現在でも全て手作業にしている事で、たとえ天候が悪い年のワインでも安定した品質を維持できる要素の1つでしょう。

 

外観を見ても輝きは衰えておらず、とても濃いルビーレッド。あと10年寝かせても問題なさそうな力強さを感じます。粘性もしっかりしており艶やかな印象を受けました。

 

香りはパワーを感じる事はもちろんですが、非常に複雑性があり、カシス、ミント、ブラックベリー、ブラックチェリー、クローブ、黒コショウ、シナモン、赤バラ、杉、時間が経つと乾燥イチジク、アーモンドやコーヒー系の香りも取れました。舌の上では滑らかなタンニンがビロードの様にスルりと口中に流れてきて、鼻だけでなく、全身から香りが噴き出す様な感覚に。飲み込んでも余韻が本当に長く長く続き、飲み終わってから2時間程経っても、まだ香りが喉奥に残っている様な感覚を感じました。

 
 
やっぱりラトゥールって凄ぇ。
 
 

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さて。

ラトゥールと言えば、この塔。

La Tour=塔

という意味で、シンボルとされているモノです。

 

多くのボルドーワインは、シャトー●●という名前でラベルに城や建物の絵がデザインされたワインが多いのですが、塔が描かれたワインも良く見かけるのは、ラトゥールを模倣したからじゃないかな?と思っています。

 

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ラトゥールのラベルに描かれている塔の上にはライオン。

シャトー・マルゴーが「女性的」と評されるのに対して

シャトー・ラトゥールは「男性的」と評される事が多く、その象徴にもなりますね。

 

 

 

image「なんか、このライオン。無理してるっぽく見えね?」
 
image「どういう事?」
 
image「絶対、足プルプルしてるよ?こいつ。江頭2:50みたいに」
 
 
 

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(©TV asahi)

 

 

image「ブッッ!(ワイン吹く)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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