今、注目の十勝で生まれた"山幸"のロゼ「さちろぜ」

 

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相澤ワイナリー「さちろぜ 2019」

 

 

 

十勝・帯広の「あいざわ農園」で作られた山幸を主体としたロゼワイン。

 

昨今の北海道におけるワイン用ブドウとして注目を浴びているのは、どうしてもピノ・ノワールであったり、ツヴァイゲルトレーベのような北欧から導入された所謂ドイツ系品種が多いのですが、北海道でワイン造りを古くから取り組んでいた十勝ワイン(池田町)では、夏場は最高気温35度に達し、冬場は氷点下30度の極寒となる寒暖差の厳しさは欧州系ブドウの生育に適していない事を考慮して、自ら品種開発に取り組み、セイベル13053からクローン選抜した「清見」や、自生していたヤマブドウと清見を掛け合わせて誕生させた「山幸」といった独自の品種を誕生させました。

 
そんな十勝生まれのブドウを、2004年に原野だった現在の場所を開墾し、化学肥料や農薬を使わず自然任せのブドウ造りに取り組んで、出来る限り十勝の自然のままを活かしたブドウからワインを作っているのが「あいざわ農園」です。まだまだ生産本数は少ないので入手も大変ですが、どうにか確保出来たので早速味わってみました。
 

 

 

山幸77%、清見16%、清舞7%で作ったロゼワインです。濃いめのピンクで梅の飴のような甘い香りですが、飲むと甘さはなく、美味しい酸が広がります。(あいざわ農園HPより抜粋)

 

色は綺麗ですね。透き通るような赤です。

でもピノ系のピンクを帯びた「紅(マゼンタ系)」じゃない、

茜色というか、「朱(レッド系)」色系の赤です。

 

 

ここからは個人的な感想ですが・・・

ピノ・ノワールなどの定番ヴィニフェラ(ワイン用ブドウ)系品種で作るロゼワインと、山幸などのアムレンシス(山ブドウ)系品種のロゼワインは色の要素がかなり違う様に思います。もちろんロゼワインなので、作り方やタイミングによって同じ色は出せないとは理解していますが、アムレンシス系の果皮色にはすこし黄色や茶色系の色素が含まれているから同じ赤系でも「朱」と感じます。

 

赤ワインとして作り上げると、若いヴィンテージでは変化が少ないのですが、短期間の熟成でも煉瓦色を帯びやすいのが清見や山幸、という印象を持っています。詳しい理由は分かりませんが、例えば成熟日数が短くて済む寒冷地品種であるからタンニンの量や質が違うとか、そもそもフレンチハイブリットと呼ばれる品種はワインに本当に適しているのか、といった事など、深く掘り下げる事になってブログじゃ書ききれないので割愛。

 

少しオレンジかかった赤です。
赤ワインやロゼワインは、基本的に年数が経つにつれて、鮮やかな赤い色からオレンジ色、煉瓦色へと変化していくのがセオリーです。しかし、このさちろぜの場合は、2019ヴィンテージですが少し熟成感や時を感じる色だと思います。これが品種特性なのか、自分の勝手な思い込みなのかは分かりませんが・・・(汗)
 
 

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ちなみに、これは3月に飲んだ登醸造の「セツナウタ2017」です。

撮影場所やカメラ、撮影の仕方は同じです。

ツヴァイゲルトレーベと山幸(が主体)のワインではこんなにも違うものかなと。

2年の差があっても、ツヴァイの方が若さを感じる色ですね。もちろん、作り手や作り方だって全然違いますし、比較対象としては参考にならないと思いますが・・・。

 

(・・・誰か理解してくれるだろうか・・・・・・・汗)

 

ちなみに、コルクはDIAM10でした。

味わいとしては、やはり酸が際立つワインになっていました。梅というよりも完熟前のスモモの様な、切れ味は大人しいけどしっかりとした酸味を備えています。脂ものや、味の濃い食事と合わせてもワインを口に含むとスッキリとしますね。DIAM10を使うという事は、少し瓶熟も視野に入れたワインなのかもしれません。これはちょっと熟成させてみるのもアリかな?もう1本あるので試してみようと思います。

 

 

 

十勝の大地が生み出す温泉水で磨いたウォッシュチーズ

 

十勝プライド「十勝ラクレットモールウォッシュ」
 

十勝のワインに合わせるなら、十勝のチーズでしょ!という事で用意しました。十勝プライド=十勝品質事業協同組合として、各チーズ生産者が共同熟成庫で同様のレシピを用いて作ったチーズを熟成させて作り上げたこのチーズは、モール泉と呼ばれる太古の地層にある植物などの有機物由来の成分が含まれた十勝川温泉の温泉水を使って磨かれました。

 

ウォッシュチーズが苦手でしたが、これはぜんぜん平気です。

普通のラクレットよりも旨味が濃厚で強いです。ミルクの味というよりも、それこそ出汁の様な旨味の塊。

 

 

適当な野菜(今回はピーマン)にチーズを乗せて、オーブンで溶けるまで焼いて食べてみると、十分ワインのアテとして完成されたものになります。コレは良いね。

 

 

アテにもう1つ。

あいざわ農園で作っている「ぶどう塩」です。

これは天日塩に山ぶどうジュースを溶かして再結晶化させたものです。

 

仄かにブドウの酸味をともなった塩は、色々な料理に合わせる事が可能です。

 

 

 

この日はホタテの貝柱を薄くスライスしてカルパッチョ風に仕立てました、
上からピンクペッパー、オリーブオイル、そしてぶどう塩をパラパラと。・・・絶品です。
個人的にはバニラアイスにかけて食べるのが一番かも。
 
十勝は連続テレビ小説「なつぞら」がキッカケで注目を浴びており、十勝ワインの「池田ワイン城」も改装を終えてリニューアルオープンしました。さらに帯広畜産大学には上川大雪酒造の新しい蔵「碧雲蔵」が設立して酒好きとしても色々と話題が集まっている事が嬉しく感じます。
 
今年の夏は十勝へGO!かな?
 
 
 
 
 

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