男は家庭に癒されて。
戦場である仕事に向かう。
家族のために戦士として戦う。
だが、この時代…
女も戦士として戦場で戦ってる人も多い。
戦場じゃない職場に行きたいよね。
そう、ぬるま湯に浸かってるみたいな、ぬるい職場に行きたいよね。
タウンワークか!フロムエーか!とらばーゆなのか!
(もぅ、逃げる事しか考えられない)
店長と店長補佐が辞め。
先輩パートが辞める。
その他にも、先輩パートが退職を申し出ている。
しかも2名…
崩壊するな、きっと。
先輩パート5名のうち、1名は…
こんな本当の事を言っては申し訳けないが、本気で使えない人。
残り4名のうち、3名が居なくなるかも。
仕事出来る人は1名しか残らない。
が、その人も「みんな辞めたら、辞めるかも…」と弱気な事を言っている。
一瞬凍りつくアタシ。
「いや、この状態で辞めるとか言ったら恨まれますよ。やっぱ早い者勝ちで、出遅れたアタシ達が今更辞めるとか言ったならば、みんなの分の怒りが一気に集中しますよ!」
と、脅しておいた。
すまない、先輩。
でも、本当の事だと思うよ。
辞める人の担当している発注が来るよね。
無理だよね、3人分の発注だよ。
米飯、麺類、フローズンかぁ、麺類は出来そうだけど、他は絶対に嫌だ。
今はデザートと加工食品やってるんだけど、もぅ増やされたくないなぁ。
残る先輩は、パンとお菓子やってるんだよね。
その人も増やされるのは厳しいよね。
使えない先輩はね、栄養ドリンクだけ。
少なっ!(本当は羨ましい…)(そしてズルいと思っている)(そして何でだよーーー!と思っている)
今日は、その使えない先輩に本点検を教えていた。
普通、1回教わったら出来る。
今日は3回目だそうだ。
出来てなかった…見てるこっちが泣きそうだ。
辞める前に、みんなに仕事を教えようと思ってるんだろうなぁ。
覚えの悪い後輩に、涙目の先輩…(ファイト!)
オーナー夫婦も心配だろうな。
こんなに一気にスタッフが辞めて。
あの店は稼ぎ頭だから、他の2店舗の赤字を埋めたりしてる店なのにね。
個別に呼ばれて「絶対に辞めないでね!」と言われてるのに辞めますとは本気で言えない。
「辞めてやるよーーー!」と制服叩きつけて翌日からバックれるしか方法は無い。
だか、近所だから非常に気まづい…
あの店は今、崩壊の恐怖に揺れている。
だのに、来週からフェアが始まるじゃないか!
当たり券の発注をして、プライスを作って、売り場を作るという非常に面倒くさい作業が待っている。
これだけでも十分に辞める理由になる程面倒くさい作業だ。
みんな、コツコツ始めてるのにアタシは何もやっていない。
やり始めるのが嫌過ぎる。
迷い……
だが、バックれる勇気が無いのでやるしか無いのか。
さっきまでの激しい迷いと、投げやりな心が。
みるさん、くぅさんのご飯を食べている姿だけで嘘のように癒されたアタシ。
そうね、どーでもいいよね。
何とでもなるよ、元気なら♪
散歩でも行こうかな、運動して美味しいご飯を食べるのが1番の幸せだよね。
みるさん、くぅさんを見つめる顔は仏の顔になるよね、持ってる全ての優しさをあげる♪って表情に。
本当に役に立ってるからお肉増量のご褒美だな!
(本人達は、何のご褒美なのか分からんだろうけど)
そう、そう!
時給上がったよ950円からになった。
土日は1000円からだって。
オーナーの本気を感じた。