第43回エリザベス女王杯 レース回顧




第43回エリザベス女王杯(G1・京都・芝2200m・良)

晴れて東京も暑い位の陽気でした。
適当に買ったオーロCでスターオブペルシャが頑張ってくれたおかげで当たり、気分よく見れました。

馬場は極端な高速馬場ではなく、内は少し荒れ気味。
とはいえエリザベス女王杯の1つ前の修学院Sではランドネが頑張っていましたので、内でも力があれば頑張れます。
この馬場状態なら大きなマイナスはありません。

他のことをやりながら耳だけグリーンチャンネルでやっているので、パドックとかあんまり見てない。大体仕上がってるでしょ。G1だし。

さっと見た感じだとレッドジェノヴァの雰囲気が良かったと思います。好きなタイプです。
モズカッチャンも休み明けだけど元気そう。ダレているのは好きではないので、あの雰囲気を見て「これはOK」と思いました。

予想はこちら。
細かい所は読み違えていますが、時計とレース全体の雰囲気はいい感じ。

第43回エリザベス女王杯 展開予想

2018.11.09

スタートを注目してみていたのはリスグラシュー。五分なら、と思っていたのでスッと出ました。
内でハッピーユニバンスと外目だとワンブレスアウェイ、エテルナミノルが遅れ。エテルナミノルは多少前目かなと思っていましたので、残念な遅れです。

プリメラアスールが促していましたが、それを制してスッと先頭にクロコスミア。
カンタービレ、ノームコアも前に行きましたが、外からミスパンテールが積極的に行きました。

ミスパンテールは大外でこの騎手なので、下げて「ヤラズ」の可能性に賭けましたがなんのなんの。すみません。
でも下げて末脚が見たかったのも本音。良い時から色々と崩れてしまっているので。

リスグラシューは前を見ながら中団に。外に被せているコルコバードも言ってしまえばキャロットクラブ。まぁどうにでもなりそうな。
スマートレイアーは後方からの切れ勝負に。この馬は毎回どちらにするのか読めません。

スタート直後にカンタービレの内からモズカッチャンが来てやや驚くC.デムーロ騎手。
兄貴が狭い所を攻めてきましたので、ややびっくりしたのかな。

好スタートを決めたフロンテアクイーンはスタート直後から顔を外に向けて外へ行きたそうな意思表示。
レッドジェノヴァを先に行かせてから外へ。決して内で包まれていい馬じゃないけど、逆転するには外に出すのは苦しくないか?とは思っていました。これは考え方でしょうけどね。
好スタートを決めたので、内を締める事もできただけに、別の作戦もあったかな?とは思います。

早い段階でクロコスミアが先頭に立ちましたので、1コーナーではペースとしては落ち着きました。
クロコスミアとしては願ってもない展開に。

2番手にミスパンテールが追走し、内でプリメラアスール。
元気いっぱいのカンタービレの内から今年も早めにモズカッチャン。この位置取りはさすがです。

外から進出しているノームコアですが、口を割る感じもなく、ペースを考えれば妥当な作戦です。
カンタービレはそれに反応していましたが、グッと抑えきりました。

内でレッドジェノヴァがおり、フロンテアクイーンがその外へ。
コルコバードの内側をスムーズに追走しているリスグラシュー。前を見ながらいい位置です。

少し離れてレイホーロマンスにヴァフラーム、エテルナミノル。
内でアドマイヤリードにワンブレスアウェイ、スマートレイアーに最後方ハッピーユニバンスという展開です。

ペースはクロコスミアがきれいに刻んで36.4-49.1-61.4。
エリザベス女王杯としては割とある流れで、遅すぎず速すぎず。これより流してしまうとスタミナ勝負になってしまいますし、これより落とすと切れ負けします。
その後ろにこのメンバーに入るとやや落ちるプリメラアスールとスタミナ勝負には不安があるミスパンテールがいたというのもプラスでした。

力のある馬だと4コーナーで並ばれますが、待ってくれて内を塞いでくれます。
外からノームコアも前に行きましたが、外から抜いて並びかける程の力は正直ありませんので、直線まで待つことに。

4コーナーではレッドジェノヴァが気になりました。
京都大賞典でも置かれたので危惧をしていましたが、今回も前のプリメラアスールが下がってしまっているのを捌かないといけないのは分かるものの、ペースが上がった4コーナーの坂の下りで抑えていますからね。このペースだと苦しくなります。一気に加速したまま突き抜けないと厳しい流れで、あれが許されるのはモズカッチャンの位置まで。
リスグラシューも負けはしたもののコルコバードも4コーナーの下りで一気に加速をしています。勝負所で外の連中に悉く抜かれてしまいました。

コルコバードは最後までジリジリ伸びていたので、もっと攻めてたら…という感じはしないでもないけど。
とはいえ直線入り口で内にささってるし、戦績を見るとスタミナがもっとありそうに感じても、G1の流れだと限界だったかもね。

直線はクロコスミアが3馬身位離して逃げ切りかどうか?というムードに。
カンタービレもノームコアもモズカッチャンもちょっと交わすには足りないという中、外から一気にリスグラシューが強襲。

その後ろでフロンテアクイーンが前が壁になったりしていましたが、そんなことはどうでもよく、最後の末脚は今までの鬱憤を晴らすような素晴らしいもの。
レース上がり34.7でまとめたクロコスミアと岩田騎手がパーフェクトの騎乗をした中、上がり33.8の末脚を繰り出してクビ差きっちり差し切りました。

クロコスミアは昨年も無念のクビ差。2年連続クビに泣きました。

勝ったリスグラシューはスタートも上手に決めて前を見ながらの追走。
前走も行きたがる素振りを出すこともなかったですし、今回もそう。距離には不安はありましたが、切れ味勝負になったことと、それに耐え得るレースができるようになった事が大きかったと思います。
また、道中でコルコバードが外に張っていたのもプラスでしたかね。10割自由だとどうなったか分かりませんが、7割自由位が良かったのかな。
4コーナーでフロンテアクイーンが外に膨れると面倒だったと思いますが、幸いにして内に行きましたので、カンタービレの外をスイスイ走れました。
直線はぎりぎりカンタービレと馬体を接しながら抜いていきました。悲願のG1勝利ですね。おめでとうございます。

2着のクロコスミアは言うことないです。
負けたのが可哀そうな位。
もう少し早めに後続を離していたら、、、とか野暮です。有馬記念のファン投票で投票します。

3着にはモズカッチャンが粘りました。しっかり走っています。
クロコスミアに3馬身遅れているので、今日のレースでは完敗。
早めに動くのも悪くなかったですし、スタートから積極的に進めるのは昨年と一緒。
流れも昨年に近いものの、やはり僅かながらでも休み明けの影響があったかもしれません。
早々とクロコスミアと同じ脚色になってしまいましたので、直線で勝てる感じはしませんでした。

4着にはレッドジェノヴァが入りました。
4コーナーで前を捌くのに時間がかかりました。
クビ差ですし、最後モズカッチャンに迫っているのを見ると、3着の逆転はあったかもしれません。
スタート直後にモズカッチャンが押して位置を取りに行ったのに対して、すんなり前を取られてしまい、フロンテアクイーンと内外入れ替えられた段階で自由がなくなりました。
負けたとはいえ力は見せましたし、京都のこの辺なら牡馬相手でも上位に入れそうなので、来年の日経新春杯とか、京都記念とかで面白そうです。

ノームコアが5着。
思ったより走りましたね。カンタービレに先着していますので、同世代No.2候補としては十分な走りでしょう。
スムーズに外を走れていましたが、直線ではカンタービレから粘り切る所まで。
2200mが長いというより、もっと時計が出る流れの方がスピードが活かせたかな。こういう比較的単純な切れ勝負よりは、スピードの持続力勝負になった方がいいかも。
まだ余裕がありそうだから、ターコイズSか、中山金杯辺りだと面白そう。

カンタービレは6着。
直線まで我慢させてしっかり走っていましたが、直線リスグラシューに寄られてしまい、ちょっとブレーキ。
ただ、それがなくても最後徐々に遅れていますので、この距離だとあの正攻法だと厳しそう。
いっそ秋華賞のように下げてどうか?位ですね。200mプラスがプラスにならないと思っていましたので、仕方ない。頑張ってくれれば馬券的には良かったけど。

フロンテアクイーンは前が壁になり外に持ち出してから追い込んで7着。
うーん。スタート直後下げてまで外に出したんだから、4コーナーぶん回してくれればなー。リスグラシューを突き飛ばす位で外に行ってもよかったと思います。

 

レースとしては3着のモズカッチャンから14着のアドマイヤリードまで0.5秒差。
ほとんど差がないようで、上位にきちんと上位人気馬が揃っているように差はあります。
9着まで9番人気で決まっているように、微妙な差ですが、意外に大きいってことでしょうね。

天皇賞も4歳馬が上位を占めましたが、ここも4歳馬が1,3、4着としっかりと上位に入りました。
この世代は怪我をしないというか、息の長い活躍をする馬が多く、現3歳馬にとっても大きな壁になりそうです。まだまだ活躍しそうですし。

馬券的にはチョイ勝ち。
オーロCもですが、適当に買った方がいいね。