⬛︎がん 出血したときの応急手当は? #がん#出血 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

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小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。


↑温活してます。ラッキーは、ホカホカ暖かいところが好きです。

がんの治療中の子は、たくさんいると思います。

●がんの特徴のひとつ
新生血管を作る。

私たちは、解剖学で血管の走行などをしっかり勉強します。
たとえば、乳腺にどこに大きな血管が走っているか?  知っているわけです。
でもひとたび、乳がんになると新生血管を作り、活発な血管走行になるわけです。そしてがん細胞に栄養を運びます。

だから、がんの子は、出血しやすく、その結果、貧血しやすいということが起こります。

がん細胞の周りは、脆く出血しやすいです。

カラダの中で起こると出血したことはわかりにくいですが、乳がんや体表に出来た肥満細胞腫などは、出血したとき、飼い主さんは気がつきます。

もちろん、すぐにかかりつけ医に行くのが、正しいのですが、病院に行くまでの自宅で出来る応急手当の仕方を紹介します。

●ご自宅で出来る応急手当
*とにかく、圧迫。
   ガーゼなどで、数分押さえつけましよう。
  注意:  出血の周りに出来た血餅(血の塊)は、絶対に取り除かない。それがノリのような働きをしているので、血餅の上から押さえる

*あらかじめ病院で止血剤をもらっておく。
   ボスミンをガーゼにつけて圧迫。

*手足が出血したら縛る

出血が多いと命にかかわるので、患部を押さえて、かかりつけ医のもとに速やかに行ってくださいね。

がん細胞は、突貫工事で血管を走らすので、血管も脆く、出血もしやすいので、注意して下さいね。