「民衆の敵」シアターコクーン。感想・備忘録。
こんにちわ。
久々に東京に行って刺激を受けてきました!
ここ何ヶ月か、引きこもっていたので、
人混みは心配でしたが、
とても新鮮でした!
ちくわです。
行ってきました!
とうこさん(安蘭けい)の舞台。
「民衆の敵」
感想を書くのは得意ではありませんが、
備忘録として、書いていきたいと思います。
1. 堤真一さんと安蘭けいさんの並び。
堤慎一 :トマス・ストックマン医師
安蘭けい:カトリーネ・ストックマン夫人
作品のイメージとして少し難しい内容かと構えていましたが、
そのセリフはわかりやすく、
すんなりと世界に入っていくことができました。
まずとにかく、堤さんの演技が素晴らしかった!
2時間半、ほぼ出ずっぱり、話しっぱなし。
いったい彼の頭の中は、
どうなっているかと思うくらいです。
堤さんらしい、少し早口で熱い演技でした。
テレビで見るそのままで、
単純な私の脳みそは、彼の相手役といったら、
松嶋菜々子さんか深津絵里さんが思い浮かぶわけでして(笑)
そんな堤さんの隣にいるのが、とうこさん(安蘭けい)だったことに
始めは違和感を感じていました。
でもその違和感の理由が、
2人の並びでないということに、だんだん気づきます。
その違和感の理由は・・・
彼女の役が、
フランス革命の謎の集団のトップでもなく、その女でもなく、
エチオピアの王女でもなく、
娘のことは一切考えない母親でもなく、
先頭に立って周囲を率いるデキる女でもなく。
死なないし、戦わないし・・・
とにかく「普通」です。
旦那を支え、子供を守ろうとする、
そんなしなやかな普通の女性でした。
子供のために無茶なことをしないでほしいと、旦那をなだめる母親です。
話の途中から、
周りから孤立していく旦那を支える、凛とした女性に変わります。
真っ赤な服と帽子をかぶって、
旦那を支えると宣言します。
その瞬間に気づきます。
あ、とうこさんだ!って(笑)
その後は、二人の並びに違和感を感じなくなりました。
最初の違和感の理由は、
2人の並びではなく、今までにあまりない、とうこさんの役柄だったんですね。
違和感ではなく新鮮。
そんな気持ちで、もう一度新鮮なとうこさん見たかったです。
凛とした芯のある女性の顔と、
それでも子供達を守る母親の顔。
そんな、たおやかなカトリーネでした。
2. 過激な登場人物の誰に惹かれるだろうか
1回観劇しただけでは、
深いところまで感じることは難しいですが、
登場人物の誰に惹かれるだろうかと考えます。
この作品は、主役のトマスでさえも英雄ではありません。
それぞれの人物の感情が入り乱れています。
その中の誰を支持するでしょうか。
私はどちらかというと人の影響を受けます。
どんな人に受けるかと言いますと、
「多数の者の支持がある人」ではなく、
「ブレがなく、型にハマらない人」です。
ブレのない一本の軸があり、
その軸に沿って、その時々の出来事に対応していく。
そして、それを貫く。
例え多数の者の同意を得られないことであっても。
私はそんな人が好きですし、
そんな人間になりたい。
であれば・・・
私はホルステル船長さんが好きですね!
(この物語の登場人物にはみなそれぞれの軸を持っているようにも感じますが )
木場勝己 : ホルステル船長
船長は最初から最後まで、
トマスの家族を温かく見守ります。
トマス家を守るが故に、船長もクビになりますが、それでも国外に脱出する手伝いの提案や、家を提供したりします。
しかしなぜそこまで、トマス家を守ろうとするかは語られず、ラストシーンにも出てこない。
その存在が、作品の上でぼんやりしていますが。
言葉数少なく、謎が多くて自由。
ある意味無責任だが、
自然の荒波に揉まれてきたからこそ、周りの人間に惑わされない器の大きな男。
めちゃ、かっこいー。
そういうものに わたしはなりたい・・・
3. 演出
ミュージカルを見慣れている私ですので、
歌のない作品は久々でした。
幕間には、民衆たちが振り付けでその感情を表していますが、
その演出が、不気味で物々しい。
決してつなぎではなく、見ている者の感情を揺さぶります。
小道具として「石」が強い存在ではありましたが、
やはり石の音や振り付けにも、かなりこだわったようです。
最後に、上からぼとぼとと落ちてくる石の演出には、鳥肌がたちました。
でもホントのこというと、
石はどうやって落としているんだろうか、とか、
さすがに本物じないだろうし、とか、
キャットウォークあるのだろうか、とか、
事故のないように、気をつけてー、とか、
とうこさんに当てないでー、とか・・・
そんなこと思ってましたが(笑)
それに、私、民衆嫌い。(ストーリー上ね)
幕間の民衆、ぶっとばしたかった。(ストーリー上ね)
見事な演出、演技でした。
最後に。
久々の舞台、とても楽しかったです。
正直、とうこさんに会えればよかったのでしたが、やはりその物語に吸い込まれていきますね。
その舞台に大きな価値がありました。
東京で友人にも会えて、
そうそう、ちえちゃん(柚希礼音)も会場で見かけました。←見間違え?
いい、一日でした。
ではでは、今日はここまでで。
感想、備忘録でした。
いつもありがとうございます。
ちくわでした。
ごきげんよー。
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