二代目モニカの日々・・・ときどき俳句

【日々のいろいろ、十七文字の世界】二代目モニカです✨日々の出来事やときどき俳句も🐰

響焔12月号〜聰俳句鑑賞

2020年11月26日 | 俳句

昭和長し鴉の数ほど餅を食い
           (句集『飛白』)

 そういえば昭和は長かった。
 作者も私も昭和生まれ。作者は昭和一桁。私は三十年代。戦前・戦中・戦後の暗い時代と、高度成長期の豊かさを享受した時代。見てきた昭和の景色はあまりにも違う。そう考えるとやはり昭和は長かったと思う。
 掲句「昭和長し」とは全く関係がない「餅を食い」へと飛躍している。さらに食う餅の数は「鴉の数ほど」である。この「鴉の数」とは「悲しみの数」なのではないか。そう捉えると、一見脈略のない突き放したような言葉によって句が深いものとなる。
 事実の報告になるか詩になるか。意味をもたせない。うんと離す。言葉を削って削って。
 心を伝える術として、十七文字は決して短くない。




目の疲れ緩和に

寝る前にホットタオルで目を覆っています

これがなかなかいいのです

スッキリしますよ

オススメです



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2 コメント

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Unknown (まほろば)
2020-11-27 02:54:40
昭和長し鴉の数ほど餅を食い☆ この句を何の先入観も無しに読んでみると、昭和の一時期に戦前戦中戦後と生きて来た作者のいら立ちのようなものを感じます。それが、鴉の数ほど餅を食い、なのでしょう。どこかやけくその行為のようにさえ感じます。確かに昭和という時代は、鴉の数ほどの浮き沈みがあり、もう味気の無い餅を頬張っても頬張っても足りないような充足感の無い時代であったはず。作者はまだ健在ですか?健在だとしても、昭和以後の平成そして令和の現在については思慮の及ばない領域ではないでしょうか。モニカさんや私が単独で感慨を持ち続けるしかない時代がやって来ていますね。
Unknown (kyouen01)
2020-11-27 07:34:09
まほろぼさん、おはようございます。

作者=山崎聰名誉主宰です。はい、ご健在です。去年で主宰を退かれましたが、俳句の発表は続けてます。「俳壇」9月号でも作品を見ることができます。
本当に、改めて激動の時代を生きてきたのだな、と思います。声にならない心を俳句の形にしてきたのかもしれませんね。

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