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 タイ南部のパッタルンの街に着いて、とりあえず投宿した頃にはお昼を過ぎていた。お腹が減ったので、近くの大きな市場に行ってみることにした。タイのローカルな市場には、大抵食べ物の露店なんかもあって、手軽に食事にありつける場合も多い。

 朝や夕刻は賑わうであろう市場も、真昼間にはそれほど混んではおらず、開いていないお店があったり、店の人が暇そうに番をしているお店が多かった。しかし、やはり予想通り市場の片隅には食事できそうな一画があった。

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 その中でカノムチーンを出すお店があった。今回の旅行ではまだ食べていなかったので、とりあえずはここでお願いすることにした。そもそも街自体が観光客慣れしておらず、その中でも庶民の市場なのだから、お店の方も戸惑っておられたが、注文するくらいの意思疎通はできる。

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 先日に当ブログから独立させた『オッサンのジャンク飯』内のこちらの記事にも先般書いたばかりであるが、カノムチーンとはゲーン(タイ風カレー)をかけて食べる素麺のような料理である。『タイのカレーそうめん』などと紹介されていることもあるが、カノムチーンは基本的に米粉を使うので素麺とは別物である。ただし外観や食感はよく似ている。こちらのカノムチーンには、バミー(小麦麺)も入っていた。

 決して豪華ではない、チープでジャンクな食事だ。衛生面においても、決してお勧めできる環境のお店ではない。だが以前タイのコンビニ飯の記事にも書いたように、私にとっての旅先グルメは味覚だけで味わうものではなく、好奇心を満たす御馳走でもあるのだ。もちろんそれで失敗することも多々あるが、それもまた旅の思い出だと思っている。困った性分であると我ながら思う。

 とはいえ、ここのカノムチーンは思った以上に味のバランスがよくて美味しかったので、瞬食してしまった。

【写真】2018年11月
【文章】2019年6月

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