安心していました
油断していました
一昨日のゆいちゃんのツイート、
二人でどこかで流しそうめん
二人の絆は永遠
疑いのない二人の間柄がこれからもずっと続く
誰もがそう思った幸せな幸せなシーンでした
でも思えばこれって二人の何かしらのメッセージだったんですよね
由依ちゃん自身も私達由依ヲタやさや姉ヲタも
誰も辞めないでなんて言わない。
そんな声すら聞こえてこない。
これまで居てくれてありがとう、
そんな言葉がネットでは溢れています。
それは山本彩という女性がこれまでどれだけファンやメンバーに対して己の自我を抑え、真摯に自分をを見せて生きてきたかの証。
もうあちこちのブログやAKB界隈ではさや姉のことで花盛り
ほとんどが好意的で感謝の言葉で埋め尽くされています。
私の書いている小説はほぼほぼさやかちゃんとゆいちゃんで成り立っています。
だから本当は辞められると困るんですけど笑
でも山本彩の決断は様々な流れを変える力をはらんでいます。
それは ただ単にAKB グループの人気メンバーが辞めると言った構図にとどまらず
アイドルが何をできるのか、もっと言えば AKB 自体が何者だったのか。
それを具現化し証明してくれるのが彼女だと思っています 。
とはいうもののやっぱり未練タラタラ笑
私の書いている物語、特に小説指原莉乃 。思い描いていた着地点が霞んできます。
あとどれぐらい居てくれるのかわからないけど、卒業までには小説山本彩、書ければと思っています。
その前に卒業宣言にエールを込めて、私の小説のなかでのお気に入りの一節を贈りたいと思います。
「 小説指原莉乃第十九章、通天閣とNMBと濡れた床」から
まずはその一節ご覧ください。
(さや姉の会話の相手は有働留美、日刊スポーツ芸能記者、瑠美姉の愛称でメンバーから慕われている)
※※※
難波のNMB劇場、その上階にある稽古場。レッスン終わりのメンバーたちのふざけあう声が控室から時折聞こえてくる。
窓からは一日の終わりを告げるようにオレンジ色の西日が差し込み、磨き上げられた床に長い影を落とす。遠くにちょこんと見える通天閣がいつもの様にシルエットだけをこちらに向ける。
稽古が終われば汗と人いきれで汚れた床を一人で拭いていくのはさや姉の仕事。というより本人は特権と言っているのだが。
それは他のメンバーが誰にも犯すことができない山本彩の日々の聖域。
ただ横山由依が難波に居た半年、その時だけは違った。自分の汚したところは自分で拭く、人一倍汗っかきの彼女はその時、山本彩の特権を初めて奪った。
「難波の稽古場にはゆいはんの汗と涙が染みついてる伝説・・・」
「ふふっ、そこや、見たらわかると思う」
そう言いながら鏡の前、センター少し右寄りの場所をさや姉は指し示した。確かにそこだけ木目の色が他とは明らかに違う。
「人の何倍も動いて、人の何倍も汗かいて涙流して、そら色も変わるやろ」
目を細めて呟くその笑顔に隠していた由依はんへの想いがこぼれる
大阪の人間には無駄な汗も意味のある汗もそんなことは関係ない
汗と涙の総量、それだけでもリーダーの資質があるとみんなは認める
そう言ってまたさや姉は笑った。
その笑顔が何故か眩しくて胸に染みた。
「通天閣の様になりたいんや・・って、そんなこと言うてんてなぁ、さや姉」
「ふっ、誰がそんなこと・・・
そんな芸人さんが言うみたいなこと・・言うわけないやろ」
「由依はんが言うてた
NMBの兼任解除の夜、はなむけの言葉に自分の夢を語ってくれた、
あの日の彩ちゃんの一言一句はぜーんぶ覚えてるって」
「・・・・」
遠くでどこかの小学校の終業を告げる鐘の音が聞こえる。その音を近所を走る南海電車の踏切の音がかき消していく。
目と耳に刻まれたあの日の記憶。
「ちょうどこれとおんなじ景色やった。二人とも掃除を終えたばかりのモップを手に持って、窓際で身を乗り出すようにして、オレンジ色に染まる夕日を見上げた。
高いビルに囲まれながらスクッと立ってる通天閣が何故かあの時はどうしようもなく格好良く見えたんや
明日からはもうここへは来ることはない、そんなゆいはんの目があんまりにも悲しそうやったから・・・なんか言わなあかん、そんな想いもあったんかも知れへん」
── ゆいはんは東京タワーや
── うん?
── そやから・・横山由依は東京タワーになったらええ
東京でおっきく輝いてみんなを照らす
それを私は大阪から見てる
── それで、さやかちゃんは?
── 私は・・・
通天閣や
どんな光にも、どんな強さにも、その存在で跳ね返すことのできる
通天閣に私はなる この難波で、NMBと一緒に
── さやかちゃんが通天閣で・・私が・・
フフッ、どっちもスカイツリーにはなられへんわけや
「そのあとはなんでか知らんけど、二人で涙ぽろぽろぽろぽろ涙流しながら夕陽でオレンジ色に染まる西の空をずっと眺めてた
それから4年間、私はほぼ泣いてない
というかこれからも絶対泣かへんと決めてる
それは私はあの涙だけを信じて生きたいから
あの涙を信じてNMBの階段を昇っていきたいから」
※※※
私の横山本に対する思い入れが強すぎて主観的過ぎて、客観的に見ると独りよがりで痛い文に見えるのかもしれない。
けどそんなことはこの際置いておくとして、私にとって彩と由依の関係性を描ききれた充足感はこの時、計り知れませんでした。まさにこれこそが夢小説と詰られようが、私が AKB 小説を書き続けられる理由と言ってもいいです。
自分自身のなかの由依ちゃんとさや姉の間はこうであって欲しい。
それをそのまま形にできた満足感。
絵空事ではなく、如何にもなシーンが織り込めたこと。
稽古場は難波。運が良ければ窓からは通天閣は見えるはず
稽古場へは誰よりも早く来て誰よりも遅く帰る。
それが二人の共通項。
「始めは溶け込めなくて稽古ばかりしていた」
それをじっと遠くで眺めていたのがさや姉。
(これが横山由依か)
努力を絵にかいたような子。汗の総量で本店の超選抜を勝ち取った京都の子。
息を切らせて汗をかいて目を輝かせておけばいずれは誰かが認めてくれる。
まずは本店でやっていたことをなぞるようにやればいい。
そんな由依はんに、何ごとにも一生懸命で全力をつくす、体幹を崩さない一貫したポリシーを持つさや姉にはシンパシーを感じるには時間はかかりませんでした。
最後の稽古。夕陽が辺りをオレンジ色に染める。二人きりで見上げる通天閣。
そんな夢のようなキラキラしたシーンはきっとあったはず。
由依ヲタもさや姉ヲタもそんな夢をこれから見ていけばいいと思う。
あの日描いた二人の夢はこれからもずっとずっと続いていく、そう思えばいいんだから・・・・
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翼はいらない~カクヨムリライト編
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886366677
翼はいらない、大幅にリライトしてお届けします。
読まれた方も是非今一度(^人^)
幕末の桜の花びらたち全九章ーカクヨム版
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886479944