クリスマスプレゼントの話2018
「今年は何をお願いしようかなー」
長女と次女がきゃっきゃきゃっきゃと、黄色い声で相談している。
クリスマスプレゼントを何にするのかーー。12月に入ると、夕食後に不定期開催される子ども会議の議題はこればかりだ。
我が家はトイザらスのお膝元にあるため、おもちゃカタログがポスティングされてくる。おそらくトイザらスを中心に、半径3km以内の全世帯に無料配布されているこのカタログは、サンタの来宅を待ちわびる子どもたちのバイブルとなる。
その名も「サンタ オフィシャル トイブック」
思わず、うまい!と膝を打った。
「著作権の触れない架空の人物 + オフィシャル〇〇」って最強の組み合わせやん。
例えば爪楊枝を、「一寸法師オフィシャル爪楊枝」と売り出せば、爪楊枝業界に激震が走りそうだ。コモディディ化の極みである爪楊枝を、ネーミング一つで優位に立たせることも可能となるのではないだろうか。
また、こういうのもどうだろうか。
「いったんもめんオフィシャル布切れ」
いったんもめんが水木しげる先生の著作物に当たるかは不明であるが、ただの布切れもいったんもめんが認めたとなると、付加価値がついてそうに聞こえるから不思議だ。
話が逸れた。
サンタオフィシャルブックなのに、しっかりと値段が書かれている点に子どもたちが気づかないことを祈りつつ、渡してやった。子ども会議の議論が深まったのは言うまでもない。マーカーで丸をつけ、ドックイヤーを作り、穴があくほど眺めている。
さて、問題はシュウのプレゼントである。昨年は姉二人の策略によりクマのぬいぐるみとなってしまった。
プレゼントが届いたその日はシュウの枕や、ベット代わりとなっており、あながち間違いでもなかったかな、と思っていたが、姉たちが自身のプレゼントに飽きると案の定、シュウが使うことはなくなった。現在は姉たちの秘密基地(押入れの中)で、場内警備員として、24時間配備されている。布団をしまうとき、邪魔で仕方ない。
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「シュウは今年、何が欲しいってー?」とkikuo。
「シュウちゃん、大きいクマのぬいぐるみが欲しいんだって!」と長女。この会話、昨年もしたわ。しかし、いけしゃあしゃあと答える姿を見ると、自身の発言がシュウのアドボカシーとして機能していると信じて疑わないようである。
半ば呆れた顔でため息をつくkikuoの顔をみて「今度はもっと大きいのが欲しいんだってー!」と次女も援護射撃してくる。いつもはドリゼラとアナスタシアみたいに足の引っ張り合いをしている2人だが、こういう時の連携プレイは目を見張るものがある。立花兄弟かよ。はぁ。
いいからいいからーと2人に手を引かれ、コストコまで連行された。我が家はコストコのヘビーユーザーである。我々の感覚としてはスーパーというよりも、エンタメ施設だろうか。週末になるとアミューズメントパークのように利用している。だから会員証も年パスと呼んでるし、店員もキャストと呼んでいる。当たり前だが、ゲストとして扱われることはないが。。。
姉二人がきゃーーー!!と叫び、走り出した。どうやらシュウが欲しい言っている大きいクマのぬいぐるみがまだ、残っているらしい。
で、2人に紹介されたのがこれ。
却下。
223cm。でかすぎだろ。
ジャイアント白田よりもでかいぬいぐるみ、持ち帰れるはずないわ。
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シュウのプレゼントは中々決まらない。
今宵もまた、姉二人の子ども会議が開かれるのであった。
俺にもサンタオフィシャルトイブック見せてよ…