カメラのレンズやフィルターに不意に指が触れ指紋が付着してしまった場合、レンズペンを使えば皮脂の汚れを簡単に落とすことができます。指紋汚れはクリーニングクロスだけでは落ちにくく手間がかかり面倒ですが、レンズペン一つあればあっという間に除去できるので、外出先でも重宝します。
今回は、カメラのレンズやフィルターのお手入れに欠かせない便利なカメラグッズのレンズペンをご紹介します。
レンズペンとは？
レンズペンとは、カメラのレンズやフィルターの表面についた指紋など軽い汚れを落とす為のペン型をした便利グッズです。レンズペンは、レンズやフィルターの表面の汚れをカーボン粉末で拭き取るセーム革製のペン先と、埃や塵を払い落とすブラシが付いていて、非常にコンパクトで携帯性に優れていて外出先でも気軽に使うことができます。
ペン型のレンズクリーナー
レンズペンのペン先は柔らかいセーム革製でレンズやフィルターに優しい
指紋の汚れを除去するカーボン粉末がポイント！
通常は指紋のついたレンズやフィルターをクリーニングクロスだけで拭いても、汚れを広げてしまうだけなので、液体のクリーナーと併用しないと上手く拭き取ることはできないのですが、レンズペンならペン先についている細かなカーボン粉末が指紋や皮脂の汚れを吸着し、レンズの表面の汚れを簡単に除去できます。
レンズペンのカーボン粉末は蓋に内蔵されていて、蓋をする度に自動的にペン先に補充されるようになっています。
レンズペンはコーティングに影響ないの？
ハクバに直接問い合わせてみたところ、レンズペンのカーボン粉末によってレンズやフィルターのコーティングを傷つけることはないとのことでした。カーボン粉末と聞くとコーティングが削れてしまう気がしてしまいますが、問題ないようです。
レンズペンの使い方
1. ブロアーで塵や埃を吹き飛ばす
ブロアーがある場合は、最初にブロアーで塵や埃、砂粒などを吹き飛ばしておきます。大き目の塵や埃、砂粒などが付着した状態でレンズペンで擦るとレンズやフィルターを傷つける恐れがあります。
ブロアーでレンズ表面の大き目の塵や埃、砂粒を吹き飛ばす
2. ブラシで表面の埃や塵を払う
レンズペンに付いているブラシを使って、ブロアーでは取れない埃や塵を取り除きます。ブロアーはない場合は、ブラシだけでも大丈夫です。
レンズペンのブラシでレンズ表面の埃や塵を払う
3. レンズペンで表面を撫でる
汚れた部分をレンズペンの先端を円を描くように優しく撫でるようにして、指紋なのどの汚れを取り除きます。目立った汚れが取れたら、最後に拭き忘れが無いように中心から外側に向かって、全体を拭き取ります。
レンズペンの先端を円を描くように撫でる
4. 仕上げにレンズペンのブラシで再び払う
黒いカーボン粉末が残る場合があるので、ブラシで払って仕上げます。特に新品の場合はカーボン粉末の量が多く残りやすいかもしれません。
今回わざと指紋をべったりと付けてレンズペンの実力を試してみましたが、簡単に除去することができました。
種類を使い分けると効率的
ハクバのレンズペンは、レンズ用とフィルター用と別々に用意されていて、その違いは先端の形状です。レンズ用のペン先はレンズの曲面にフィットするように若干湾曲しているのに対して、フィルター用は平面になっています。
レンズ用を面の平らなフィルターに使ったり、逆にフィルター用で湾曲したレンズに使ったりすると、ムラになって効率よく汚れを拭き取れない可能性があるので、それぞれの用途に合った種類を使い分けるのがおすすめです。
また、指の入らないファインダーの小さな部分も一発で綺麗にできるファインダー用のレンズペンも用意されています。使用頻度は少ないですが、あると便利です！
レンズペンのデメリットや注意点
蓋の置き場に困る
ハクバのレンズペンの唯一使いにくい点として、ペン先の蓋の置き場に困るという事です。蓋内部にカーボン粉末が収納されているので、しょうがないのかもしれないのですが、普通のペンのように反対の先端に蓋が取り付けられるようになっていると使いやすいかもしれません。
塵や埃がある時は要注意
大き目の塵や埃、砂粒などが付着した状態でレンズペンを使ってしまうとレンズやフィルターに傷がつく恐れがあるので、必ず最初に、埃や塵をブロアーやレンズペンのブラシで取り除いてから使うようにします。
汚れのひどい時は使わない
レンズペンは指紋など微細な汚れは落とすことができますが、汚れがひどいと落とし切れないので、無理に使わないようにしましょう。
汚れがひどい状態で、いきなりレンズペンのブラシで払おうとすると、ブラシにも汚れが付着してしまい綺麗だった箇所に汚れを広げたり、レンズペンのペン先が駄目になってしまう可能性があるので注意が必要です。
まずはブロアーで大きめの塵や埃を吹き飛ばし、その後、液体のレンズクリーナー等を使い、クリーニングペーパーなどで汚れを拭き取るのがおすすめです。
ブラシが汚れた場合の対処法
ブラシに汚れがついてしまうと、逆に汚れを広げてしまう原因になってしまいます。
ハクバにブラシの洗浄方法を問い合わせてみたのですが「ブラシ部分の洗浄は素材に悪影響を及ぼす可能性がございますので、弊社ではお勧めしておりません。」との回答でした。
ただ、ハクバのレンズペンのブラシの材質が山羊毛という事なので、調べてみると化粧道具のメイクブラシなども山羊毛が使われているらしく、中性洗剤やシャンプーを薄めたぬるま湯で洗浄し、良くすすげば大丈夫なようです。※実際には試していないので自己責任でお願いします。
おすすめレンズペン
HAKUBA レンズペン3 レンズ用
ペン先が湾曲したレンズ用レンズペン。
HAKUBA レンズペン3 フィルター用
ペン先が平らなフィルター用レンズペン。
HAKUBA レンズペン3 プロキット
ハクバのレンズペンのレンズ用、フィルター用、ファインダー用の3本セット。単体で買うよりもかなりお買い得でおすすめです。
ペン先は交換可能
レンズペンのペン先のカーボン粉末は消耗品なので、粉末が少なくなり汚れが落ちなくなってきたら交換時期です。また、ペン先が汚れてしまった場合も、交換する必要があります。
まとめ
指紋の汚れ落としの方法としてはクリーニングクロスよりも除去能力が高く簡単なレンズペンがおすすめです。また、コンパクトで携帯性に優れているので外出先で撮影する時には必ず携帯するカメラ用品の一つになるかと思いますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか？
