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7-3、リトアニアで父王の代理をつとめる

2019-04-22 21:39:20 | 聖カジミロ
『リトアニアの英雄 聖カジミロ』アロイジオ・デルコル神父著

◆7-3、リトアニアで父王の代理をつとめる

 夕ぐれ頃になると、閉された大聖堂の門にひきつけられるかのように近づいていくのだった。かれは、まるで祭壇の前に撚えている聖体ランプのように、天のおん父のそばにいるのを何よりも好んでいた。かれは、毎日ミサ聖祭や他の典礼儀式にあずかり、長時間祈りに専念した。夜は夜で、また長い祈りをささげるのが常であった。

 このように、かれは霊的な"かて"をあこがれていた。少年の頃、兄弟たちと祈るカジミロの姿はまるで天使のように見えた、とは、かれの先生方の感動にみちたほめことばである。

 しかし、成人すると、かれは、人の注意をひくことをさけ、人に見られず、ひとり淋しい所で祈るのだった。

 それにしても、いくら、かくれていようと望んだにせよ、ミサ聖祭にあずかる時、心に燃えるその熱愛は、どうにもかくすことができなかった。

 1420年以来、修道院の影響をうけて、一般信者のあいだにも"十字架のみちゆき"の信心業が広まっていた。聖カジミロも、その例にもれない。かれは、ことの他この信心を大切にして、心はいつも十字架上のイエズスの上にあり、長い時間をその黙想にふけっていた。

 人々は、いく度もかれが十字架の前にひざまずいているのをみつけた。

 その頃は、道ばた、また道の十字路などに苦しむキリストのご像を立てる習慣があり、そこを通る人は、これをみては、救い主のあわれみの深さを思い浮べるのだった。


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