日本についての詳しい報告も、私の手もとに届いた。日本は、シナのすぐ近くに横たわる島である。日本人は、みな不信者である。そこには回教徒もユデア人もいない。克己心が強く、神やその他の自然の事物について、非常に知識を求めている。イエズス会員たる私達が、その活動によって結ぶことのできる成果は、日本人の自力で培われていく希望がある。以上のような理由により、私は非常に慰めをもって、日本へ行くことを固く決意した。ゴアの神学校では、目下、三人の日本人が勉強している。彼らは私がこちらへ来た1548年に、マラッカから来た者である。日本に関する私の重要知識は、みなこの三人から来ている。彼らは道徳的に気高く、才能のある若者であるが、特にパウロにおいてしかりで、彼は既に、自ら父公にシモン神父を通じて、詳細な手紙を差し上げている。8か月も経過しない中に、彼はポルトガル語を話し、書き、読むことを覚えてしまった。今黙想中であるが、その得るところは、極めて大なるものがあるはずだ。彼は、信仰のことを深く理解している。日本はキリストために、よく獲得することができるという大なる希望が、我らの主なる神において、私に満ちている。
聖フランシスコ・ザビエル 「書簡」20:8
聖フランシスコ・ザビエル 「書簡」20:8