もっといい音になるためには、もっと合うようになるためには、もっと上手くなるためには、
どうすればいいですか? …、こんな質問をされることがけっこうあるのです。
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
どうすればいいの?
「○○できるためにはどうしたらいいですか」…
多いのです。こういう質問。
コンクールシーズンになると、「どうしたら金賞が獲れますか」というのもあります。
究極は、「どうしたら上手くなれますか?」というもの。
上手くなりたい、いい賞が欲しい、その気持ちはとてもわかるのですけどね。
そして、そのための情報を貪欲に求める姿勢もいいと思うのです。
でも、少し思うことがあるのです。
言われたとおりに…
ハウツー、つまり、『こうしさえすれば、こうなる』を求めているように思えるのです。
マニュアル、正解、宝地図、方法論…
ただ言われたとおりにする、そんなことに慣れてしまっているのかな、と思うのです。
そこには少し、思考停止なところを感じるのです。
考え、判断し、そのことに責任を持つ、それを少し忘れがちなのかもしれないな、と思うのです。
そんなところ、ないですか。
正解なんてない
たとえばいい音になる方法、たとえば音が合う方法、たとえば上手くなる方法、
それって、決して正解がひとつだけあるわけではなくて、きっとやり方はたくさんある。
その中のどれが、いちばん自分(たち)に合うのか、それはやってみないことにはわからない。
言われたとおりにひとつのことをしさえすればできる、そんなこと、多分ない。
自分で選んで、自分で判断して、自分で責任を持つ。
それしかないように思うのです。
いちばん大切なこと
そういう質問をもらうと、逆によく訊き返します。
「いい音ってどんな音だと思う?」
「上手くなるってどういうことだと思う?」
「どんな演奏になったら金賞獲れると思う?」…
それがあるかないか。つまり、なりたい形が具体的に自分の中にイメージとしてあるかどうか。
これがまず、いちばん大切だと思うのです。
それがなければ、なにをやっても進歩なんてしない。
それがあるから、練習の成果が出る。
行き先のイメージがあること、これが大切なのです。
観察と、気づきと
なにかを試して、なにかをやってみて、どう変化したのか、そのことに敏感になる。
それは理想に近づいたのかどうか。
そしてそれを受けて、次はどうするのか。
意識を活性化して、観察と、気づき。そして実験、試行錯誤。
そんな姿勢が必要だと思います。
それがあるから、進歩する。唯一の正解なんてない。
さて、ただ言われたとおりに、ただ決められたとおりにやりさえすれば…
あなたにもそんなところ、あったりしませんか。
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