長時間練習は必要か | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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ガイドラインができて、時間が足りないという声があちこちから聞かれます。

では、長時間練習って、ほんとうに必要なのでしょうか…
 
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
 

長時間練習って必要?

いつも引用させていただいているトランペット奏者の荻原明さんのブログを、まず読んでみて下さい。
さて、どう思われましたか。
まったくこの通りだと思うのです。
 

いいレッスンって…

ぼくがトロンボーンを習っていた、ある先生、演奏でも日本を代表するような方なのですが、
指導者としてもとても優れた先生で、優秀な奏者を多く輩出されています。
その先生のレッスンに行くと、たとえ悩んでレッスンに行ったとしても、
悩んだまま帰って来るということがありません。
その先生のレッスンって、ほんとうに大切なポイントは1回のレッスンに1つか2つ、
せいぜい3つまでなのです。
しかもそれが、ずばりストライクなのです。
そういうレッスンや指導を目指したいものです。
 
 

ダメ出し

荻原さんも書かれていますが、悪い指導の典型が、単なるダメ出しに終始すること…。
しかもさらに、「次までにやっとけよ」って…
何を意識して、どうすればいいのか、何が問題で、ポイントはどこなのか、
全然教えてもらえないまま、これがダメだから次までにやっとけ、って…、しかも、それを山ほど…
これって理不尽だと思いませんか。
それ(理不尽に耐えること)が教育だと言った人もいましたね…。
何を言っているのでしょうか。それって指導でも教育でもありません。
 

長い話

もうひとつ、悪い指導の典型、それは…、話が長いこと。
同じ内容なら、伝わり方は話の長さに反比例すると言っても過言ではないと思うのです。
文章についても同じことが言えますが…。
自分の勉強してきたことを披露したい気持ちもわかります。でも、
この時間、ほんとうに必要ですか、と言いたくなること、あります。
指導の現場で、いちばん力を注ぐべきこと、それは、観察だと思うのです。演説ではなく。
 
 

キャパシティ

1日の練習で、人が考えられること、意識できることって、限度があると思うのです。
練習は、長くやればいいというものではありません。
よく考え、よく観察し、変化を感じること…。
その集中力って、そう長時間続けられるものではありません。
何も考えず意識せず2時間練習するよりも、30分、いや、15分でもいい、
ほんとうに集中した時間を持った方がいいです。
「3時間ぶっ続けで練習しました」なんて、
きっとムダな時間を過ごしたんだろうな、と思ってしまいます…。
 

効率的な練習を

たとえば曲を煮詰めている時など、たくさん時間が欲しい時ももちろんあります。
すべての長時間が無意味なわけじゃない。
でも、非効率的な、ムダな長時間練習なら要らない。
「あぁよく練習したなぁ」って、ただ満足感を得るためだけの練習だったりしませんか。
それってむしろ、ヘタになる練習かもしれませんよ。
文化庁だって、ガイドラインの中で『効率的で効果的な練習』と言っています。
大切なことだと思うのです。
 
さて、効率的な練習、できていますか。