じつは転調は苦手です | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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転調ってありますよね。じつは、ちょっと苦手なのです。演奏でも、作編曲でも。

きょうはそんなお話です。
 
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
 
 

転調

調性のある音楽は、時に転調することがありますよね。
中でも頻繁に転調を繰り返すような曲、みなさんは平気ですか。
ぼくは、ちょっと苦手なのです。
それはなぜか…
多分、あたまの中が移動ドだからだと思います。
演奏している時も、楽譜を書いている時も、スコアを読んでいる時も…
 

演奏では…

演奏している時、あたまの中はいつも、移動ド。
それがソルフェージュの拠り所です。
だから、曲をとおして調性を把握することが、まず大切なのです。
これ、普通の曲なら簡単なのですが、たとえばどんどん転調を繰り返すような曲だと…
慣れないと、このソルフェージュが迷子になることがある。
と、たとえ楽譜の通りの音が出ても、まったく納得行かないのです。当たり前ですが…
それでは吹けたことにはならない…
調性が命なのですね。だから、頻繁に転調されると弱い…
 

作編曲では…

楽譜を書いている時、これも、いつも移動ドです。
ハーモニーも調性の中の機能で捉えている。コードネームではなく、IIm7とかV7とかいう感じです。
で、声部の動きも全部、移動ド。
これの利点は、たとえば、
どの動きがどの楽器にふさわしいかというようなことも、直感的に無意識に判断できること。
それによって、たとえばビオラよりチェロが上になったりクラよりサックスが上になったり、
そういうことはよくあります。
でも、だから頻繁に転調する曲だと弱い。1時間かかって4小節しか書けない、なんてことも…
コードネームで考えたらいいじゃん、とも思えますが、それでは納得行かないのですよね…
 
 

スコアを読む時

スコアを読む時も、全部移動ドです。
だから、調性把握が大切。
たとえば和音分析する時はどうしているのかというと…
それぞれのパートの動きを移動ドで読んで、機能の和声を把握(ex…I→IV→IIm7→V7…)、
そしてそれをコードネームに変換するのです。
実音の構成音で考えるわけではないのですね。
また、それでは響きが頭の中に鳴らないですし、読めたことにはならないように思うのです。
 

とにかく調性把握

なにしろすべてにおいて、まずは調性把握なのです。
ではどうやって、その調性を把握するのか…
いちばん確実で、おそらく唯一だと思うやり方、それは、
移動ドで歌ってみること。
しっくりくるところが、その部分の調性なのです。
だから、頻繁に転調されるととても大変…
 
さて、わかってくださる方、おられます、よね?