2018年のデータに基づきます。最新の2019は偏差値等の変動ありますのでご注意を。

 

男女御三家、麻布と女子学院は偏差値が結構近接しています。しかし、偏差値に対する合格確率の挙動は、対照的です。2018年のサピックス入試情報のデータを基にプロビット回帰で両者の合格確率曲線を算出してみました。ここまでしなくても、一見して違いは明確なんですが、恣意的なものを排して定量的に分析したかったので。

 

下記がその結果のグラフです。

 

横軸はサピックス合判の偏差値、縦軸は2018入試の結果から算出した合格確率です。

 

一見してみると、オレンジの女子学院が青の麻布に比べて、偏差値に対して、合格確率が急激に変化していることがわかります。この合格確率の変化が急激なほど、合不合格が入り混じる30%~70%領域が少なく、より的確に模試が判定していると言えます。つまり、この変化の急激さが模試の判定の良し悪しの指標となります。私は、昨年、学校別はきっとこの変化が急激なんだろうとの仮説に基づき分析を進めていました。しかし、その結果は、同じ程度か学校別の方が悪いという感じで、非常にがっかりした記憶があります。(自分の仮説が覆されると悲しい!)

 

この結果だけみると、女子学院は合判が的確って思ってしまうかもしれませんが、これはあくまで麻布に比べてです。女子学院の的中率も結局77%程度で、イマイチです。ちなみに麻布の的中率は70%とかなり悪いです(これより悪いのは武蔵くらいか)。ただ、何度もいいますが、学校別もほぼ同じ的中率です。

 

麻布の合格率曲線は特徴的で、80%偏差値がかなり上の方へ伸びる傾向ありますが、これは麻布のような特徴的なテストで合格を確実にするためには、より高い地力(偏差値)が求められるためです。なので麻布は80%偏差値が高めとなります。ただ、2018年のデータを見る限りは、合格者に対する80%偏差値の割合は23%くらいですので、80%偏差値を超えていなくてもそれほど気にする必要はありません。この割合は学校別でもほとんど変わりません。一方、女子学院は、80%偏差値者の割合が結構高く45%を超え、比較的多いです。

 

あと、今回は女子学院を取り上げましたが、実は、女子校の学校別は検証したことがありません。当時は興味がなかったので。ひょっとしたら違う傾向があるかもしれませんね。今となって分析できずちょっと残念です。

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