『楽天・米国レバレッジバランス・ファンド（愛称：USA360）』（楽天投信）の運用実績を米国株式インデックスファンドと比較してみました。
比較の対象は株式部分が共通の『楽天・全米株式インデックス・ファンド』（楽天投信）と人気ファンド『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』（三菱UFJ国際投信）です。
・3.6倍のレバレッジ！「楽天・米国レバレッジバランス・ファンド」登場（みんかぶ投信）
楽天・米国レバレッジバランス（USA360）ほかチャートと騰落率
下のチャートは『楽天・米国レバレッジバランス・ファンド』設定来3年強（2019年11月5日～2022年11月24日）の基準価額の推移を比べたものです。比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。
騰落率の比較は下の表の通りです（2022年11月24日現在）。
コロナショック時の下落率は2020年2月20日～同年3月19日（USA360以外は～同24日）の数字、設定来の騰落率は3年強の数字です。
2022年11月24日現在の純資産総額は『楽天・米国レバレッジバランス・ファンド』132.73億円（2019年11月5日設定）、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』7,554.09億円（2017年9月29日設定）、『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』16,564.48億円（2018年7月3日設定）です。
コロナショックでは『楽天・米国レバレッジバランス・ファンド』も値動きは大きめでしたが、『楽天・全米株式インデックス・ファンド』や『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』よりは下落幅が控えめでした。
最近の市場も為替相場もFRBの利上げペースを巡る思惑に振り回される状態が続いています。
USA360と米国株式インデックスファンド 積立投資（月1万円）の成績
毎月1日を積立日に設定しています（約定日は翌営業日）。1日が休日の場合は後ずれします。下のチャートは毎月1万円ずつ積み立てた場合の元本と評価額の推移を示しています（2020年1月7日～2022年11月24日）。
各年月の元本と評価額は約定日の数字ですが、最新月のみ2022年11月24日時点の数字です。
積立投資の成績（詳細）は下の表の通りです。
2020年1月から毎月1万円ずつ積み立てた場合、2022年11月24日現在、35万円の元本に対して評価額は下記の通りです。
『楽天・米国レバレッジバランス・ファンド』
322,517円（-27,483円／-7.85%）
『楽天・全米株式インデックス・ファンド』
460,982円（+110,982円／+31.71%）
『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』
471,279円（+121,279円／+34.65%）
『楽天・米国レバレッジバランス・ファンド』は若干のマイナスです。
債券を含まず値動きの大きな『楽天・全米株式インデックス・ファンド』や『eMAXIS Slim 米国株式（S＆P500）』はコロナショックもありましたが、その後の反発により大幅なプラスになっています（円安による底上げも）。
定額の積立投資では基準価額が下がっている時は口数を増やすチャンスでもあります。
・米国株式に難路続く？長期積立投資の意義を再認識（楽天証券トウシル）
株式市場に一時的な乱高下はつきもので、その度に売ってしまうのは合理的ではないと考えます。売ってしまった後に再び買い戻すタイミングを正確に当て続けることは専門家にとってさえ難しいからです。
むしろ、株価が急落した局面は「積み増し買いに有利だった」ことに注目したいと考えています。米国株式への投資には長期的視野と時間分散効果を重視して向き合いたいと思います。
もっとも、投資額がふくらんでくると新規の積立分の影響は次第に小さくなっていきます。常にコロナショックのような急反発が期待できるとも限らないですよね。
運用効率の良さをうたう『楽天・米国レバレッジバランス・ファンド』ですが、レバレッジをかけずに米国の株式と債券を組み合わせた普通のバランスファンドが欲しいとの声も聞かれます。
・米国の株式と債券に分散投資『SBI・iシェアーズ・米国バランス（2資産均等型）』米国株式（S＆P500）インデックスファンドやバランスファンド（4資産／8資産均等型）と実績比較・評価
『SBI・iシェアーズ・米国バランス（2資産均等型）（愛称：まるっと米国）』（SBIアセットマネジメント）の信託報酬の実質的な負担は年0.0978%～年0.0998%程度です。
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