最も硬く硬直しているのは腸脛靭帯の内部にある中殿筋・小殿筋で、大腿の大転子を引っ張り上げているために、見た目の左脚の長さが1cm以上短くなっています。
中殿筋・小殿筋を和らげるには一度の施術では無理なので、今回は取り合えず大腿だけを和らげてみました。
診断通り左股関節の痛みの原因が軟骨の擦り減りによるものであれば、痛みは何一つ変わらない筈です。
何がどう変化しようとも、軟骨が擦り減っていれば骨同士が直接接触している事に変りはなく、大腿を緩めたところで擦り減った軟骨がその場で蘇生する筈はありませんから。
逆に傷みが少しでも変化した場合は、大腿や股関節周囲の萎縮している筋肉により、股関節が引っ張られて密着しているために傷みが発生している可能性が考えられます。
変化したのは股関節の密着なので、密着が弱まって痛みが和らいだと思われるからです。
それでは施術後の様子をご覧下さい。
見た目の脚の長さは変わりないので、足の運び方に大きな変化はありませんが、痛みが激減した分だけ明らかに速く歩かれています。
レントゲン写真では股関節に隙間がなく写っているので、軟骨が擦り減って痛みが出ているいるように思うのでしょうが、実際の痛みの原因は股関節周囲の筋肉の萎縮により股関節が密着している可能性が高いですね。
これから施術を繰り返し、股関節周囲がもっと和らぐと残りの痛みも消えて行くかと思います。
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