経済なんでも研究会

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壊滅の危機? : 世界の観光産業

2020-03-25 07:56:14 | 景気
◇ 出入国制限で消えた旅行者 = 観光局の集計によると、2月に日本を訪れた外国人観光客は108万5000人。前年に比べて58.3%も減少した。国・地域別にみると、中国からの旅行者は8万7200人で87.9%の減少。ほとんど10分の1に落ち込んでしまった。韓国も14万3900人で79.9%の減少、台湾も22万0400人で44.9%の減少だった。東南アジア諸国のほとんど、アメリカやヨーロッパ諸国からの旅行者も軒並み大きく減少している。

言うまでもなくコロナ肺炎の影響だが、各国がまだ出入国をそれほど強く規制していなかった2月でさえ、このありさま。3月以降は、もっと減少すると覚悟しなければならない。なにしろ日本も中国、韓国、ヨーロッパのほとんどの国、イラン、エジプトからの入国を厳しく規制している。さらに26日からは、アメリカに対しても規制することになった。

そのアメリカやヨーロッパ諸国なども、同様に厳しい入国規制を実施している。だから外国人旅行者の蒸発は日本だけではなく、世界的な現象になっている。UNWTO(国連世界観光機関)によると、19年の国際観光旅行者は総計14億6000万人にのぼった。それが20年にはどこまで減るのか、全く見通せない状況に陥っている。

外国人旅行者の激減で、航空会社・ホテル・外国人向けの飲食店・小売業は、存亡の危機に立たされた。同時に観光収入の減少は、国の財政にも痛手を与える。観光庁の資料によると、GDPに占める観光収入の割合は、日本が1.9%。ところがスペインは10.7%、フランスは3.7%など、依存度が高い国ほど打撃は大きい。特に東南アジアのタイ・台湾・シンガポールなどは、観光収入がなくなると、財政危機に陥りかねない。

       ≪25日の日経平均 = 上げ +1454.28円≫

       ≪26日の日経平均は? 予想 =下げ≫

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