ハムレット

ハムレット

作: ウィリアム・シェイクスピア
翻訳: 河合祥一郎
演出: サイモン・ゴドウィン
出演: 岡田将生、黒木華、青柳翔、村上虹郎、福井貴一、山崎一、松雪泰子、玉置孝匡、町田マリー、秋本奈緒美、竪山隼太、冨岡弘、薄平広樹、内田靖子、永島敬三、穴田有里、遠山悠介、渡辺隼斗
観劇日: 2019年5月21日(火) 18:30
上演時間: 第1部(1時間30分) / 休憩(15分) / 第2部(1時間5分)
劇場: シアターコクーン
チケット代: S席 10,500円(N列) [パンフレット代:1,800円]


【感想】

これまでに、いくつかの『ハムレット』を観てきましたが、原作(戯曲)を読んだことがないので、どれくらい原作に忠実なのかは毎回分かっていません(笑)。
でも、今回の『ハムレット』は、とても取っ付きやすかったように思います。

衣装が近代的だったり、ときどき笑える場面があったりということもあるでしょうが、やはり岡田将生さんの若々しくて威勢のいいハムレットが、全体をあまり重々しくさせなかったからかもしれません(決して軽いということではなく)。
回転舞台を使った場面転換もスピーディでしたし、オープニングの音楽もドラマチックなメロディで、ちょっと現代劇っぽい感じもしました。

それでも二幕に入ると、悲劇のオンパレードで、さすがに序盤のような笑いどころはなくなりましたが、テンポはそのまま、最後まで駆け抜けてくれました。
休憩15分入れても3時間を切る『ハムレット』も珍しいのでは?

キャスト陣もかなり豪華で、その使い方がこれまた贅沢です。
オフィーリアの黒木華さん、ガートルードの松雪泰子さんは、それほど多くの出番があるわけでもないのに、出演シーンになると圧倒的な演技と存在感を放っており、強烈に印象に残りました。
特に黒木華さんの狂気の凄まじさ……さすがです。

村上虹郎さんに至っては、二幕の2シーンのみ。
演出によっては登場しないこともあるらしいノルウェー王子・フォーティンプラス役。
でも、そんな役だからこそ、村上虹郎さんが演ることによって、物語を大きく締めることができたんじゃないかと思いました。