2018年10月15日

那覇空港を発ち、復路大阪へ (再開 沖縄「短歌」紀行)

那覇空港を飛び立つ


361、水無月の入道たちに別れ告げ いざ飛び立たむ麗しの島より


那覇空港を発ち、復路大阪へ (再開 沖縄「短歌」紀行)


362、日の当たる窓の外には那覇があり通路の奥は異次元に見ゆ


那覇空港を発ち、復路大阪へ (再開 沖縄「短歌」紀行)



復路機内にて


363、ひとひらの雲浮かびては去る空に われらの小(ち)さき肉体があり


364、梅雨時の高度1キロひと向きに安室奈美恵の楽曲を聴く


365、伸びやかな声はたちまち風となり6月の機上を吹き抜けるなり


366、半島と呼ばれし広き紀の国を ゆるゆると過ぐ雲を追い越し


367、見下ろせば海を覆へる白き雲 いるかのごとく頭揃えて


368、一杯のコンソメスープをゆっくりと飲み干して越ゆ梅雨前線


369、雲切れて人家の屋根のうねうねと撓(たわ)む山道 海までつづく


370、銀色に光るドームの屋根を見て大正駅のありかをぞ知る



昨年(2017年)6月21日に大阪伊丹空港を発ち、

24日に那覇空港から大阪に戻って、1か月後、

7月22日から「沖縄「短歌」紀行」と銘打って、

4日間のことを短歌に詠むという試みを始めた。


当初は、100首まで詠む予定であったが、

結局、10月3日までかかって360首を詠み、

そのあと、短歌を載せることは一切なかった。


1年たって、少し短歌のことが恋しくなった。

(やはり、短歌は「秋のもの」なのだろうか?)

たまたま先日から百人一首について調べ始めた、

そんなことも短歌への回顧と関わっているのだろう。


1年前の360首目は帰りの那覇空港を詠んだもの。

なので今回は、改めてそこから再開しようと思った。


ちなみに、百人一首に最も多いのは恋の歌。

100首のうち43首がそうだと言われている。

それに次ぐのが季節の歌で、合計32首。

中でも秋の歌がダントツで半分の16首。

あとは、春と冬が6首ずつ、夏の歌が4首。

(秋の歌が20首という、別の数え方もある。)


神無月 鹿に呼ばれる者もあり 我は短歌の囁きを聴く


これまでの360首は、すべて下書きに戻した。

しかるべき場で発表の機会を持ちたいと思う。




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