訃報を目にする度に、享年を真っ先に探す。

夫より、若いか年上か。
 
或いは、80代か90代か。
死亡率100%なのに、平均寿命を過ぎていてもまるで特別な事が起きたかのように報道がされる。
80代90代になってからの死別は寧ろ幸せな事なのだ。
その幸せが叶わなかったから、泣いている。
 
先月亡くなった藤田宜永氏。
誰?と思ったら、作家で死別したのは小池真理子さんだった。
藤田氏は68歳。
小池さんは67歳。
夫婦生活は35年。
私より、10年年上だ。
 
その10年長いか短いかで、死別の悲しみはどれくらいか違うのだろうか。
 
小池真理子さんの本は読んだことがないなと探していたら「モンローが死んだ日」というドラマがある事を知った。
 
夫と死別して7年後の妻の話。
幾つか重なる場面もあり、程よい現実逃避になった。
 
現実直視から少し脇道をそれて、しばらくは、私にとってのノンフィクションに近いフィクションの世界に迷い込んででみるのも悪くない。
 
鈴木京香演じるその主人公は、導眠剤と安定剤を処方されてしばらくで薬の必要はなくなったという。
私はまだまだしばらくは、抜け出せそうにもない。
昨夜も半錠ずつ飲んで1時間以上、眠れない。
その後、導眠剤1錠、安定剤半錠を飲み足した。
自分がますます壊れていきそうだ。
 
最近は夜が来るのが怖い。
昼間ぼーっと過ごす事がおおくなったせいか、夜になると孤独感が押し寄せてくる。
同時に後悔と自責感のループに巻き込まれる。
 
6回目の月命日まであと4日。
 
半年から1年が正念場だと言う人もいる。
今からが悲嘆の本番?
だとしたら、身がもたない。
 
現実逃避にひた走ることにする。