洛西の浄住寺は数年ほど前から、
隠れ紅葉の寺として知られているらしい。
電車で行く場合は阪急嵐山線の上桂駅で下車、

物集女街道の山田岐れ交差点を右に行くと
松尾大社を経て嵐山の渡月橋に通じ、
左を行くと千代原口を経て長岡京に通ずる。



交差点を過ぎそのまま更に進むと、
右「地蔵院」左「浄住寺」の石碑に出くわす。
地蔵院は「竹の寺」の方が一般的に知られているが、
そこを左に少し歩くと浄住寺の門前が開けている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



寺伝によれば810年に嵯峨天皇の勅願寺として創建され、
慈覚大師を開山とし、当初は常住寺と呼ばれていた。
その後1261年公卿葉室定嗣が中興し、浄住寺と改められ、
その後幾多の戦乱、変遷を経て鉄牛禅師によって再興されて以来、
黄檗宗では萬福寺に次ぐ寺格を有していた。



一般的な山門と違い、
左右の石柱が山門の役目を果たしているみたいだ。
それ故に山門を潜るが、ここでは意味をなさない(笑)。














伽藍は山門、参道、旧開山堂(本堂・禅堂)、
位牌堂、寿塔の諸堂が階段状に一列に建てられ、
本山である萬福寺を意識した設計がなされているとの事だが、
実際には規模、伽藍動線はかなりイメージが異なり、
独自の伽藍配置を有しているように感じた。













山門から一直線上に上がってきて、
石階段の奥に姿を現したのが旧開山堂?














その石階段は上がらず左の脇道に逸れる…











参道なのか車道なのか分からないが、
沿道には草花が植えられていた。

 



この時期の紫陽花は珍しいのでは?















黄葉のモミジとツーショット!

















これも黄葉のモミジ?









全く違うようだが、
ひょっとして突然変異のモミジ?

 



何て、何の役にも立たない事ばかり考えている(笑)。
















こちらの小さな白い花は、
クリサンセマム・スプラッシュの様だ。










そのまま進むと裏山に行けそうだったが、
元の一直線の参道に戻り、旧開山堂前に…

 



冒頭で紹介した鉄牛禅師とは、
江戸時代の黄檗宗の僧・鉄牛道機(てつぎゅうどうき)の事で、
扁額の「祝國」は鉄牛禅師の筆によるもである。















意味は全く分からないが、
おそらく国を憂う気持ちを表しているのでは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして旧開山堂のご本尊に手を合わせる事に…

 



脇壇には鎌倉時代作「阿弥陀如来立像」、「葉室頼孝像」、
「如意輪観音像」、「鉄牛像」等が安置されているようだ。


















そしてこちらがご本尊の「釈迦牟尼仏坐像」。









先日秋の特別公開(11/17~12/2)なされていて、
江戸時代に作庭された池泉式庭園や、
狩野永岳筆の衝立「雲龍図」等も公開されていたそうだ。

 



すでに特別公開から二日過ぎていたので、
残念だがこの背後にあった
人ひとりが通れるくらいの石階段を降りる事に…














元々池泉回遊式庭園があったのか?
枯山水か?















その地点から旧開山堂を眺めると、
境内の中で一番の鮮やかな紅葉がたなびいていた。


近くに苔寺や鈴虫寺、地蔵院等が点在するこのエリア。
浄住寺の存在が今まで広まらなかったのが奇跡的に近い。
3年前の2015年から一般公開をされてから俄に広まりつつあり、
SNSによってよりさらに…





たまたま人の少ない時に撮影できてよかったものの、
帰る参道の奥を見ると、門前にうごめく人影!?

 



山門に近づいて判ったのだが、
アマチュアカメラマンの集団が大型カメラを携えて、
シャッターチャンスを狙って待機していた。
こんな調子だと、来年以降はとても無理かもしれない(笑)。

 

 


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