梅雨にしては全国的に豪雨が続く。

人的災害のコロナウイルス、本当に天災なのか

不安になる豪雨や地震の予兆。

 

「 前門の虎、後門の狼 」 という諺があるが

( 一つの災いを逃れても、別の災いにあう )

今は前後どころか、上からも下からも災いが

襲ってきそう。

 

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まるぞうさんの備忘録より

 

被災した時の食糧。

一週間以上の非常生活。

それに備えて出来るだけ

「 普段食べているもの 」

が、食べられるように備蓄計画をする。

 

阪神淡路大震災と東日本大震災。

それぞれにおいて電気水道ガスのインフラが

9割程度復旧した日数です。

電気 2日( 阪神淡路 )/6日( 東日本 )
水道 37日( 阪神淡路 )/24日( 東日本 )
ガス 61日( 阪神淡路 )/34日( 東日本 )


水道が止まっても給水車は3日程度で来てくれる

であろうと思います。

しかし蛇口がひねって水が出ることと水洗トイレが

使えるようになるには1ヶ月かかる想定が必要です。

 

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世界でもっとも緊急事態を想定して行動できる組織は

アメリカという国家であります。

 

たとえば311の時。

アメリカ政府は日本政府に対して
「 電源が落ちた原発にすぐホウ酸水を注入すべき。」
と進言していました。

まだ原子炉が暴走する前。

メルトダウンが起きる前。

見た目はまだ平常だったその時。

しかし当時の民主政権の日本政府と東電は

それを拒否しました。

もしホウ酸水を注入したらもうその原子炉は

使用出来なくなる。

そのような目先の欲にとらわれて

「 損切り判断 」

出来ずに、ずるずると現場対応であがいて

いました。

そしてメルトダウン → 水素ガス爆発。

原子炉は周囲に放射能をまきちらし、

もう廃炉にするのでさえ数十年以上かかる。

誰も正確に予想出来ない。

そういう事態になってしまいました。

原子炉がメルトダウンした時。

政府は誤魔化すために 「 メルトスルー 」

という用語で発表していましたが。

「 ただちに問題ない 」 と発表していました。

アメリカ政府はすでにその時には、

福島原発80キロから、アメリカ国民は

待避するように指示を出していました。

とにかく世界最高の危機管理組織は、

まず
1,非常に速やかに最悪の想定を行う。
これは、いつも最悪の想定をし、被害を最小に

抑えるにはどのような対策をとるべきか。

ということだけを分析している人たちがいる。

ということです。
日本にも各省庁にはバラバラにはいるかも

しれませんが。

結局そういうシミュレーションと対策案は、

本当にどこまで政府の意思決定者に届いて

いるのか。

そしてアメリカ政府の場合、
2,損切判断が出来るリーダーがいる。
原子炉がまだ壊れていない時、原子炉が

もう使えなくなるけれどホウ酸水を注入しようと

決断が出来るリーダー。
あるいは原子炉がメルトダウンした時に、

80キロ以内の住民を全員批難させるように

決断出来るリーダー。

もちろん最悪を想定しての備えですから、

その対策が無駄になることもあるのです。

「 そこまでやらなくても結局大丈夫だったのに 」

ということもあります。

でもそれはラッキーなことなのです。


しかし今の日本では
「 政府の対策はやりすぎだったのではないか。」
「 ( 損切判断で受けた ) 被害について政府に

賠償を求める。」
「 政府の判断は法的権限を越えている。」
そのように批判を始める人達が出てくること

でしょう。

最悪を想定し、最悪を避ける事前の対策

あっても、幸運にも最悪が起きなかった時、

「 基本的人権の蹂躙 」

「 政府判断で受けた損害を賠償する 」

と騒ぐことでしょう。
 

そのような国民が大多数になっていくことが

あれば、私たちは自分で自分たちの首を

締めていることになるでしょう。

ただし幸いにも、日本はまだ

「 愚民が世論の大半を占める国 」

ではありません。

が決して油断できる状況ではありません。

そして最大の危機管理能力のある国家の特長は、
3,組織の中でも意思決定の経路がシンプルである。
実はこれが日本国民の最も苦手な項目であります。

日本人一人ひとりは非常に優秀、現場の個々の

対応力もある。

しかしそういう日本人が組織を作ると、それが仇となり、

組織としての意思決定が非常にあいまいなものに

なるのです。

 

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自衛隊の現役幹部、衝撃告白
「 災害支援隊になってゆく私たちの葛藤 」
現代ビジネス 2020/02/11
・・・
米軍にも問題視されている
・・・

「 軍隊 」 でも 「 災害支援隊 」でもない、
いわば宙ぶらりんの組織となった自衛隊について、
ある米軍関係者は日米共同訓練に参加した際の
経験を踏まえて 「 自衛隊は、米軍からレベルが
低すぎて見放されかけている 」 と重い口を開いた。

「 調整の中でミスコミュニケーションが起きるのは
日常茶飯事です。 誰が窓口かも確認せずに適当に
やりとりしておきながら、こちらからメールを送っても
反応しない。 結果、物品が届かなかったり、
必要な支援が提供できなかったりします。
・・・
また、軍事組織であるにもかかわらず指揮系統が
定まっておらず、米軍では少佐にあたる3佐に判断を
仰いでも 『 私には権限がありません 』 といちいち
持ち帰って上司に相談するため、ものすごく意思決定に
時間がかかる。 何のために階級があるのかわからない。

英語できちんとしたコミュニュケーションもできませんから、
現場レベルではトラブルが頻発しているし、米軍から
クレームが来ると逆ギレする。 計画の調整をしようと
しても 『 一生懸命頑張ります 』 としか答えられない。
信じられないと思うかもしれませんが、これが米軍から
見た自衛隊の実情なのです 」。
・・・
ある防衛省幹部は、こうした米軍の本音を筆者が伝えると
「 返す言葉もない 」 と恐縮した。

「 私も組織の人間ですから申し上げにくいのですが、
その通りと言わざるを得ない。
勘違いしないで欲しいのは、
個別の部隊は優秀なんです。
真面目に訓練もしている。  問題は、そういう部隊がどう
動くべきかをマネジメントする人材が圧倒的に不足している
ということです。   計画にない不測の事態に対応できる力、
異なる文化の組織とうまく協働する力、これらが圧倒的に
足りていない 」。
・・・
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70298


日本でもっとも危機管理に対して、

有効に動かなければならない自衛隊でさえ、

米軍の水準から観ると全く足りていない。

これは日本人にとって非常に根が深い問題なのです。

たとえば、上に述べた
1, 最悪を想定し対策をたてる組織
2, 損切判断が出来るリーダー
これも難しいかもしれないが、今回のウイルス騒動が

教訓となり、大幅に改善される可能性は高い。

しかし

3, 組織としての意思決定のシンプルさ、これは難しい。
・ 普段は縦割りである組織が、組織をまたいで

   融合的に動かなければならない時。
・ 平常時にはありえない不足の事態が続く時。
・ 組織が、一部の先鋭少数人間ではなく、

   全国現場数万人という大所帯で動かなければ

   ならない時。

私達はまずそれを 「 自分たちの弱点 」 であると、

真正面から認識することが大切であると思います。

今年は今回のような緊急事態はあと数回起きる

( と想定して )。

その時に、次回は今回の教訓が活かせるのか。

が重要なポイントとなります。

 

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