ワールドラグビーとラグビーワールドカップ2019組織委員会は「台風の影響によりプール戦のうち2試合を中止する」と発表した。
豊田スタジアムで行われる予定だったニュージーランド対イタリアもそのひとつだ。
この結果、ニュージーランドが1位、南アフリカが2位で決勝ラウンドへ進むことが決まった。
公式決定であり、また、選手や観客の安全、会場へのアクセスを考えればいたしかたないことではあるが、明日まで決定を待つ選択はなかったのだろうか?
あるいは、もっと早い時期に会場を移動することは考えられなかったのだろうか?
もし豊田スタジアムが本来のドーム競技場として修復されていたなら、無観客で試合を行う可能性はあっただろうか?
もう1試合のイングランド対フランスは、順位こそ未確定ながら、両チームとも決勝ラウンドに進むことが決まっていた。
プールBでは、もしイタリアがニュージーランドに勝てばプール戦突破というところだった。その可能性は低いかもしれないが、アイルランドが日本に負けたことを考えれば、ニュージーランドがイタリアに敗れる可能性も十分ありうる。
豊田市内で行われたイタリア代表の記者会見で監督とパリセ主将が不満をあらわにしたのは理解できるし、ニュージーランドも堂々と戦ってプール戦を1位で突破したかったであろう。
私としてはニュージーランドが決勝ラウンドに進出するのは嬉しいが、やや複雑だ。
日本対スコットランドは是非催行してほしい。こればかりは台風次第ということだろうが。
そして、日本が堂々と1位で決勝ラウンドに進み、更に勝利を重ね、ニュージーランドと決勝戦を行ってほしい。
※追加:
スポーツ紙/スポーツ担当記者のみなさんには、今回の決定に至るまでの過程、とりわけ日本の委員会での意思決定プロセスを是非検証してほしいと思います。
ニュージーランド、イタリアのチームに打診した時の反応にどう応えたか、他の選択肢を切り捨て、どんな理由で、誰のどのような発想・発言で今回の決定になったか、状況調査をどこまで行ったのか、といったことまでしっかり調べてほしいものです。(全ての権限が組織委員会に委ねられているとすれば、各チームの意見を聞く必要などないはずですが。)
決定理由は「理由」なのか、単なる「言い訳」なのか。などなど。
この大会が終わった後、運営組織のリスク管理の甘さと前代未聞の「試合中止」、それに至る過程が批判の対象となるのは不可避だと私は思います。
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